ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

2017 年始特別編 3/3

レジロボは、お客がバーコードスキャンした商品を専用バスケットに入れて専用レジに置くだけで、自動的に精算と袋詰めが行われます。コンビニ側はレジ業務を省力化できますし、袋詰めが自動化することで、利用者にとっても待ち時間の短縮につながる可能性があります。小売業では人手不足が深刻化していますから、課題の解決としても期待される取り組みです。一方、Amazon Goも含めて、こういったサービスがスーパーや家電店などに広がるとしたら、人の雇用はロボットに奪われていくかもしれません。さて、どうなるのでしょうか?

ここまで、モバイル決済やリアル店舗のレジレスについてお話ししてきましたが、いずれもカギになるのはスマホです。基本的にはアプリを使い決済する流れなので、この機器の重要性は高まるばかり。1台にそれだけ情報を詰め込んで大丈夫なのかという心配もありますが、スマホが生活に関わるシーンはますます増えていくでしょう。さらに、決済にはクレカが使われるわけですから、ますますカード利用も活発になっていくかもしれません。これまでリアル店舗ではサイフからカードを出して決済していましたが、これからはスマホで済ませてしまう…そんな可能性は高いでしょう。プレミアム系カードであれば洗練されたカードフェイスを楽しむホルダーもいますが、そもそもサイフから出さない、あるいは自宅に置きっぱなしで、目にする機会も減っていくのではないでしょうか。

カードレスというところでは、au系のじぶん銀行が、キャッシュカードを使わずにスマホを使いセブン銀行ATMで入出金できるサービスを今春に始める予定です。出金であれば、スマホのアプリを立ちあげ、ATMボタンと出金選択と金額を入力後、カメラを起動。次にATMの取引ボタンを押してATM画面に表示されたQRコードをスマホカメラで読み取り、ディスプレイに表示された番号と暗証番号を入力するとお金を受け取れます。

同様のサービスは三菱東京UFJ銀行も取り組み始めていて、2018年春にスマホだけでATMから現金を引き出せるようになる見通しです。

ーーーこのように、生活のあらゆる場面でスマホが使われ、私たちの暮らしは大きく変わっていきそうです。今年も、これらにまつわる有益な情報を発信してきますので、こうご期待ください。

菊地宗仁_300

菊地 崇仁 (きくち たかひと)

株式会社ポイ探 代表取締役。大学卒業後、日本電信電話株式会社(現NTT東日本)入社。システム開発に携わる。2002年の同社を退社後、友人と共に起業。ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年代表取締役に就任。現在All About、カカクコム、ECZine、日経トレンディネットへ記事を提供する他、テレビ・雑誌でも活躍中。著書に「新かんたんポイント&カード生活 (自由国民社)」、「できるAmazonスタート→活用 完全ガイド(インプレス)」他。

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