ところが、そんな動きが新たな局面を迎えています。なんと、ユニー・ファミマHDと伊藤忠商事は9月1日、フィンテック関連を手掛ける新会社「UFI FUTECH(ユーエフアイ ヒューテック)」を設立したと発表。独自のポイントや電子マネーの開発、クレジットカードなど関連事業も視野に入れ、1年以内に具体的なサービスの実現を目指すというのです。これには私も驚いて、思わずファミマの広報に連絡を取ったほど。しかしながら「ゼロベースで考えていく」との答えで、Tポイントからの脱退も含めて、明確なことはわかりませんでした。
ただし、時をさかのぼると、「UFI FUTECH」につながる動きはすでにありました。今年8月、伊藤忠商事の完全子会社のGITとファミマの完全子会社であるビーエスエスが共同で、ポケットカードに対するTOB(株式公開買い付け)を実施。ポケットカードは9月下旬に行われた取締役会において賛同の意見を表明するとともに、株主に対しても、TOBに応募することを推奨する旨の決議を下しています。これにより、同社は実施的に伊藤忠商事及びユニー・ファミマHDのグループ会社になるというわけです。
これは、「UFI FUTECH(ユーエフアイ ヒューテック)」でクレジットカードを企画・開発するための布石と考えるのが自然な流れでしょう。かつて、ファミマのクレジットカード事業を行っていたファミマクレジットはポケットカードに買収されたという過去があったのですが、今回は反対の動きが起きたことになります。
ーーー伊藤忠商事とユニー・ファミマHDによる新たな展開。次回も、このトピックを追っていこう。