そもそも、ファミリーマート=Tポイントとイメージするほど、両者は密接な関係を築いていたのはご存知の通り。ところが、同コンビニは7月に「ファミペイ」をスタート、今年11月からはNTTドコモの「dポイント」、楽天の「楽天スーパーポイント」も導入するなど、マルチポイント化に舵を切ることを明らかにしています。これに伴い、保有していたTポイント運営会社であるTポイント・ジャパンの株式を生みの親であるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)グループに売却しました。
消費者からすると、Tポイント以外の共通ポイントをファミリーマートでためられますから、朗報と言えば朗報です。一方、Tポイント陣営にとって今回の件は、忸怩たる思いがあるでしょう。というのも、伊勢丹、ニッセンはすでにTポイント加盟店から脱退していて、アルペンは楽天スーパーポイントへ切り替え、ドトール系列のカフェチェーンもdポイントへ切り替えるなど、昨今はTポイント離れが加速しているからです。ファミリーマートのように併用するケースは今後も出てくるかもしれませんし、ソフトバンク系のYahoo!JAPANは、同グループが展開するPayPayに注力します。かつて、共通ポイントといえばTポイントの独壇場でしたが、いまやラインナップは広がり、消費者のニーズも多様化しました。その結果かもしれません。
ーーファミリーマートのマルチポイント化がTポイントに影響を与えることは必至。いまや、コンビニと共通ポイントは切っても切れない関係なだけに、気になるところだ。また、ポイントプログラムは日常との関りが深くなっていて、キャッスレスを通じて様々なシーンでますます浸透しつつある。次回は、スポーツ施設で始まった取り組みを紹介しよう。