ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントの付加価値を見出す本連載。2020年1月は「特別編」として、キャッシュレス決済を取り巻く環境をまとめよう。ーーー
エンリッチ読者の皆さん、ポイ探の菊地崇仁です。昨年は、消費税率アップに伴うポイント還元事業が始まるということもあり、「〇〇Pay」と呼ばれるスマホを使ったコード決済が盛り上がった1年でした。2020年はどうなるのか、プレミアム系クレジットカードやそのほかのキャッシュレス決済の手段、ポイントに関する最新の情報をお伝えしたいと考えています。引き続き、よろしくお願いします。
前回は、ポイントやマイルを使った寄付について取り上げました。近年、日本は台風や豪雨、地震などの自然災害に毎年のように襲われています。そこで、通常は寄付というと現金を思い浮かべますが、いまはクレジットカードやカードポイント、マイルで受け付けるケースが増えました。社会に役立てるという点で、非常に意味のある使い方だと思いますので、実践してはいかがでしょうか。
キャッシュレス決済を取り巻く状況についても触れました。先述した通り、2019年は多くのコード決済のサービスが始まり、1台のスマホにいくつものアプリを入れる方も珍しくありません。各社、ポイント還元率をアップさせたり、会員向けにクーポンを発行するなど施策を練っていて、多くの人も現金払いよりインセンティブが高いことに気づいたようです。JR東日本新潟支社は上越新幹線の車内で、QRコードで食事を届ける実証実験を始めたり、全国の各自治体がクレジットカードによる税金の納付を受け付けるといった試みも増えています。ますます、キャッシュレス決済は社会に溶け込んでいくのではないでしょうか。
ペイメントに業界再編の波が到来
PayPayとLINE Payはどうなる?
昨年はたくさんのコード決済が登場する一方、選択肢が多すぎて消費者不在でサービスを進める企業の姿が浮き彫りになりました。メルカリによるメルペイであれば、取引で得た売上金を加盟店で使えるなど、ユーザーメリットがハッキリしているので選ぶ理由が際立ちますが、単にコード決済の仕組みだけを提供するものもあり、混乱する人もいたと思います。サービスが乱立した1年でもありました。
ところが、2020年はこういった状況に変化が訪れそうです。そう思ったきっかけは、昨年11月に発表された、ヤフーなどを傘下に持つZホールディングスとLINEの経営統合に関するニュースでした。