ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントの付加価値を見出す本連載。今月は新年特別編をお届けしている。(1/3から読む)ーーー
クレジットカードは東京五輪後に
新たな動きが始まる
コード決済では大きな動きが始まっていますが、銀行PayやBank Payといった、金融機関系の動向も気になります。特にアナウンスはありませんが、他サービスに対抗するため加盟店を増やしたり、銀行サービスとの連携を強化する可能性があります。
新たなサービスも登場しました。注目度が高いのは、トヨタ系列のトヨタファイナンスが中心となり立ち上げた、「TOYOTA Wallet」です。
同サービスがユニークなのは、3つの決済手段を搭載していること。一つ目は、iD加盟店・Mastercardコンタクトレス加盟店で使える「TOYOTA Wallet残高」です。銀行やクレジットカードからチャージした残高を使うことができます。
二つ目は、「TS CUBIC Origami Pay」です。これは、トヨタファイナンスの発行するバーチャルクレジットカードで、後払い方式。Origami Pay加盟店で使うことができます。
三つ目は、GMOペイメントゲートウェイによるコード決済を使う「銀行Pay」です。この場合は、デビットカードのように、銀行の口座残高から直接支払います。対応するのは三井住友銀行で、TOYOTA Wallet残高のチャージ用に登録すると、銀行Payも使えるようになります。
なぜ、トヨタが決済サービスに参入するのでしょうか。一見不可解に思いますが、同社ではレンタカーやカーシェアなどを展開していて、決済に近い存在。自動車や自動車部品、レンタカーの支払いに使えると便利です。実際のところ、コンビニなど小売店でスマホ決済を使うとコードの表示や読み取りに手間取り焦りますが、こういったシーンでは急ぐこともありません。むしろ今後、コード決済はこういったシーンでの利用が進むと思います。キャッシュレス・ポイント還元事業は6月末までですが、その間は負担ゼロで決済端末を導入できますから、要件を満たすビジネスを展開する中小事業者は、導入しておくといいでしょう。