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ビジネスカード最前線&カードセキュリティ最新事情 2/3

また、ICクレカで決済する際は、専用の決済端末に暗証番号を入力します。目に見えて磁気カードと異なる点です。極端な話、サインだと第三者に真似される恐れがありましたが、暗証番号ではそうしたことがありません。

セキュリティの高さで優位性のあるICクレカですが、2018年6月に施行された改正割賦販売法により、今年3月までに加盟店は決済端末のIC化が義務付けられています。もともと、多くのカード会社はIC化を進めていましたが、加盟店によっては専用端末がなく磁気ストライプで決済していました。ところが、設置がマストとなるわけです。かつ、従来までは不正利用があるとカード会社が損害を負担していましたが、IC化により磁気ストライプ決済での被害は加盟店が負い、IC決済での被害はカード会社が負担するというように、責任の所在も明確になっています。加盟店としては、IC端末を導入し、IC対応カードを使ってもらう方が、リスクを抑えられるわけです。テーブル会計がメインの高級レストランや売り場から離れたバックヤードに決済端末のある百貨店では、いまだ磁気ストライプ決済が多いのですが、今後はハンディタイプの端末でIC決済するケースが増えるかもしれません。

それに、いまはコンビニなど小売店ではレジにある決済端末にカードを差し込み、ホルダー自身が暗証番号を押すシーンが増えています。カードと手渡す必要がないので安心ですし、スピーディに支払いができて便利ではないでしょうか。

ーーー決済端末のICが義務付けられたことで、今後はIC取引がメインになり不正利用は減る可能性が高い。次回も、クレジットカードのセキュリティ事情に迫ろう。

菊地宗仁_300

菊地 崇仁 (きくち たかひと)

株式会社ポイ探 代表取締役。大学卒業後、日本電信電話株式会社(現NTT東日本)入社。システム開発に携わる。2002年の同社を退社後、友人と共に起業。ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年代表取締役に就任。現在All About、カカクコム、ECZine、日経トレンディネットへ記事を提供する他、テレビ・雑誌でも活躍中。著書に「新かんたんポイント&カード生活 (自由国民社)」、「できるAmazonスタート→活用 完全ガイド(インプレス)」他。

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菊地崇仁

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