ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントの付加価値を見出す本連載。2020年に入り、世界は新型コロナウイルスに脅威にさらされている。これにより、カードやポイント・マイル関係で困っている人もいるはず。今回は、これらに対する各社の対応を解説しよう。ーーー
エンリッチ読者の皆さん、ポイ探の菊地崇仁です。前回は、中小法人や個人事業主向けのビジネスカードをいつか取り上げました。会計ソフトとの連携や記帳・確定申告の代行、オフィス機器の補償など、便利な付帯特典があるので、低コストでこれらサービスを使いたい人は保有を検討してもいいでしょう。
IC搭載のクレジットカードの義務にも触れました。これに伴い、小売店などを中心にセルフレジの普及が一気に進んでいます。B to Cビジネスを営む読者の場合、対応を迫られるでしょう。キャッシュレス決済の普及により、クレジットカードやタッチ、コード決済のセキュリティ強化はますます進むので、今後もトピックがあればお届けします。
新型コロナウイルスによる混乱
カード・ポイント各社にも影響が
今年に入り降ってわいた新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)の感染拡大。4月下旬時点で全世界の感染者数は230万人を超え、日本でも1万人を突破しました。国内では7都府県から緊急事態宣言が発布され、以降は全国に対象は拡大しています。皆さんのビジネス・プライベートを問わず、多大な影響があることでしょう。
こうしたなか、企業は顧客に対する対応を打ち出していますが、それはクレジットカードやポイント・マイル関連も同じです。ご自身はもちろん、自社のスタッフなどが困っているかもしれませんから、ここで具体的な対応策をまとめたいと思います。
まずは、エアライン。渡航禁止令や需要の激減でフライトの中止や運航停止、空港閉鎖を進めるなど、大打撃を受けた業界のひとつです。国内航空会社19社が加盟する定期航空協会の調べによると、新型コロナの影響による今年2~5月までで業界全体の減収はおよそ5000億円と、2008に起きたリーマンショック時の3000億円をうわまわる規模だとか。4月の予約数はANA、JALともに国際線で8割、国内線で6割が減少し、運航数も国際線は9割ほど、国内線も2割が減便したようです。加えて両社は国内線において、5月6日搭乗分までは手数料を取らずにキャンセルを受け付ける、無償返金にも応じています(4月19日現在の情報)。ちなみに、アメリカのアメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空、エールフランス航空など欧州各社は搭乗日程変更の手数料免除、支払額と同額の旅行券の提供などはしていますが、原則、無償返金はしていません。日系エアラインは手厚い策を講じたと言えるでしょう。