ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントの付加価値を見出す本連載。今月は、9月から始まる「マイナポイント」がテーマ。どういった内容なのか解説しよう。(1/3から読む)ーーー
いくつもの要件はあるものの
還元率は25%を実現
マイナポイント事業は、マイナポイントの活用により消費の活性化、マイナンバーカードの普及促進、官民キャッシュレス決済基盤の構築を目的とした事業です。今年9月から2021年3月末までの期間限定で実施されます。マイナポイントとは、キャッシュレス決済により得られるポイントのことですが、国から消費者に「マイナポイント」と呼ばれるポイントが付与されるわけではありません。事業に登録したキャッシュレス決済サービス事業者から、ポイントなどが付与される仕組みです。気になる還元率は25%で、上限は5000円分。つまり、2万円分の決済やチャージで、5000円分のポイントもしくはプレミアが獲得できます。
ただし、キャッシュレス・ポイント還元事業とは異なり、マイナポイントを獲得するには、消費者側で「マイナンバーカードの取得」「マイキーIDの設定」が必要です。今年6月1日現在、マイナンバーカードの交付枚数は2135万5669枚で、人口に対する交付枚数率は16.8%と、高い水準とはいえません。国としては、マイナポイントを通じてより多くの人に申請を促したいのでしょう。ご存じでしょうが、郵送された通知カードの下についている「個人番号カード交付申請書」を用意のうえ、郵便やPC、スマホ、もしくは街中にある証明用写真機からも申請できます。ただし、現在は混雑していて、交付までに時間がかかるようです。カードを受け取るにも、指定の交付場所に行く必要があり、日中に仕事のある方は面倒かもしれません。
マイナンバーカードがあれば、マイナポイントの予約(マイキーIDの設定)を行います。スマホの場合は、あらかじめインストールした「マイナポイント」を起動し、「マイナポイントの予約(マイキーIDの発行)」をクリックし、PCだと「マイキーID作成・登録準備ソフト」をインストールのうえ、公式サイトからアクセスしたリンク先で、同じくマイナポイントの予約(マイキーIDの発行)」をクリック、あとはマイナンバーカードを端末・カードリーダーで読み取り、パスワードを入力すると、マイナポイントが予約され、マイキーIDが自動で設定。これが終われば、ポイントを還元したいキャッシュレス決済サービスをひとつだけ選べば(マイナポイントの申し込み)、事前の準備は終了。9月以降に選択したキャッシュレス決済サービスへのチャージ、またはそれを利用した物品などの購入で、マイナポイントが付与されます。なお、PCの場合に必要なICカードリーダライタを保有している人は少なく、スマホで実行するのが良いでしょう。