ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントの付加価値を見出す本連載。今月は「マイナポイント」をテーマに話を勧めてきたが、最後にはマイナンバーカードの今後について占おう。(1/3から読む)ーーー
行政サービスに便利なのは確か
来年3月からは保険証の機能を追加
現時点(6月17日)ではクレジットカード会社の登録が少なく、さらなる充実を期待したいところですが、いずれにしても好きなキャッシュレス決済で上限5000円分のポイントがたまる、マイナポイント事業。ユニークな施策だと思います。マイナンバーカードにはさまざまな機能がありますが、そのひとつとして存在感を発揮しました。
ただし、マイナンバーカードのメリットは、マイナポイントだけではありません。「国民監視につながる」など、制度やカードに対する是非もありますが、マイナンバーカードは本人確認のための身分証になったり、マイナポータルでは子育てや介護をはじめとする行政手続きがワンストップでできたり、個人に最適化した行政機関からのお知らせもチェックできます。社会保険番号や年金番号がわかり何かと便利で、スマホ・PCを使ったオンラインによる確定申告も可能です。
全国のコンビニでは住民票の写しや印鑑登録証明書、課税証明書などが取得でき(自治体によりサービス内容は異なる)、料金は区の窓口より100円安い200円。毎日6時30分~23時までのサービスなので、ビジネスパーソンは助かるでしょう。一部の自治体では、自身が持つクレカのポイントやマイルを「自治体ポイント」に交換・合算することができ、それを地域商店街での買い物、オンラインでの特産品の購入に充てられます。
2021年3月からは、健康保険証としても使えるようになる予定です。事前登録をすれば、病院や薬局の受付で、マイナンバーカードをカードリーダーにかざせば、オンラインで医療保険資格を確認。事務処理の効率化が期待できます。これにより、就職や転職、引っ越しをしても保険証の切り替えを待たずに受診ができ、高齢受給者証や高額療養費の限度額認定証など書類の持参も不要に。加えて2021年秋には、マイナポータルで自分の薬剤情報や特定健診情報、医療費情報を確認できるようになる見通しです。個人情報保護の観点から議論は必要ですが、ますます使い勝手はよくなりそうで、持っておくメリットを見いだせるかもしれません。