ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントサービスの付加価値を見出す本連載。2月最後は、近年増加傾向にあるクレジットカードを使った投信積立サービスの最新事例について情報をお届けする。(1/3から読む)−−−
拡大するクレカを使った投信積立
マネックス証券とイオン銀行が提携
SBI証券と三井住友カードなど、ここ数年はクレジットカードを使った投信積立のサービスが増えていますが、昨年12月にはマネックス証券とイオン銀行が金融商品仲介業務における包括的業務提携を締結し、イオンカードによる投信積立サービスを検討するそうです。
今回の業務提携により、イオン銀行投資信託口座は2024年1月より「イオン銀行金融商品仲介口座(マネックス銀行)」(仮称)へリニューアル。同行で取り扱う投資信託の銘柄数は約300銘柄から約1200銘柄に増え、すべての投資信託の購入申し込み手数料は無料になります。また、イオン銀行が発行するイオンカードで、少額から投資信託を購入できるサービスや、日々の買い物でたまったWAON POINTを使い投資信託を買い付けるサービスも検討すると言います。
マネックス証券は、すでにマネックスカードでクレカ積立のサービスを始めています。他方、イオンカードのユーザーに多い一般層も取り込みたいのだと思います。クレジットカードの会員にとっても、金融商品の購入でポイントがたまるといった特典は魅力的です。今後もiDeCoやNISAを使い投資をする人は増えていくでしょうから、このジャンルでも新たなサービスはまだ登場するに違いありません。
最後はポイント還元に特化した、三井住友カードの『プラチナプリファード』に関する情報をお伝えします。同カードは今年1月からポイント還元率を強化。SBI証券で「三井住友カード つみたて投資」を利用している会員のポイント還元率は2%から5%に、「さとふる」「ふるなび」といったふるさと納税サイト経由の寄付についても、ポイント還元率を3%から5%に変更しました。また、同カードは基本的に100円に付き1ポイントを付与しますが、特約店を利用するとプラス1~9ポイントになる「プリファードストア」を要していますが、1月以降は飲食店を中心にラインナップも拡充されています。
同カードは還元率が高いだけではなく、毎年、前年100万円の利用ごとに1万ポイントをプレゼントします。年間400万円以上使うと年会費の3万3000円はペイできますから、空港ラウンジやグルメ系の優待は必要ない人なら、選択肢になると思います。投資やふるさと納税をする人にとっても、魅力的なクレジットカードと言えるでしょう。