ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

コンビニエンスストア、資産運用とポイントの動向 2/3   

ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントサービスの付加価値を見出す本連載。今回も引き続き、コンビニエンスストアの取り組みについて取り上げる。(1/3から読む)−−−

kikuchi_1

「セブンカード・プラス」が最大11%還元を開始

三井住友カードとセブン-イレブンによるポイント最大10%還元。これだけでも驚異的な高水準ですが、セブン&アイのグループ会社であるセブン・カードサービスが発行する「セブンカード・プラス」は2024年11月から、セブン-イレブンで10%還元特典を開始すると発表しました。

同カードは年会費無料で、ショッピングでnanacoポイントがたまるというもの。一般加盟店は0.5%還元のところ、グループ系列店舗では1%還元になるのが特徴で、たまったポイントはnanacoにチャージして使います。毎月8の付く日にイトーヨーカドーで買い物をすると、食料品・衣料品・住まいの品のほとんど全品が5%引きになるのもメリットといえるでしょう。また、セブン-イレブンアプリ、イトーヨーカドーアプリに登録した同カードで決済するだけでセブンマイルがたまり、たまったマイルはnanacoやPayPayポイントなどに交換できます。

このように、セブン-イレブンやイトーヨーカドーといったセブン&アイ系店舗を頻繁に使う人に対してお得な同カードですが、11月1日より、7iDと連携するとセブン-イレブンで利用した時に10%のポイントが付与されるように。また、支払口座をセブン銀行に設定すると+1%のnanacoポイントがたまり、合計で11%還元となります。

特徴的なのは、セブン銀行を絡めたインセンティブを用意していることです。イオンなど他の流通・小売りが展開している経済圏と同じような仕組みにしたい、グループ内の金融サービスの存在感を高めたいのかもしれません。セブン&アイとしても、グループ内のサービスを横断的に使ってもらうことで、付加価値向上を狙っていると考えられます。一方、今後イトーヨーカドーがセブン&アイから切り離されるとなると、現状提供されている同店舗向けの特典はどうなるのかは気になるところです。

菊地崇仁

Return Top