ポイ探・菊地崇仁氏による、クレジットカードを使いこなすテクニックを紹介する本連載企画。今回は航空がテーマだが、エアライン各社と提携したカードにも、面白いものがあるという。ここでは、具体的なカードを挙げていこう。
海外で便利なのは、デルタ スカイマイル アメックス・ゴールド
ホルダーになれば、国内外を問わず多数の空港ラウンジが無料で利用でき、キャセイパシフィック航空のゴールド会員資格も通常よりも優遇されて取得可能、それに伴い同社が加盟するワンワールドでも、多くの優待が受け得られるという内容でした。アメックス・プラチナはブラック・プレミアム系のカードとしてもその地位を確立させていますが、これに恥じないサービスを付帯しているといえます。
さらに今回は、航空会社と提携したカードから、内容に優れたものを取り上げたいと思います。提携カードですから得られる特典が限られたりするのですが、コストパフォーマンスで有利なカードもあり、サブカードとして持つにはピッタリです。
まず紹介するのは、「デルタ スカイマイル アメックス・ゴールド」です。年会費は2万6000円(税抜き)とリーズナブルで、まさにサブ向き。特徴は、通常ならデルタ航空の利用頻度に応じて取得できる上級会員資格の「ゴールドメダリオン」が提供されることです。これにより、優先手荷物扱いや優先搭乗、100%のメダリオン会員ボーナスマイル付与など、多くの特典が付帯することになります。
具体的に挙げると、デルタ航空を利用した場合は、専用のビジネスエリート/ビジネスクラスもしくはファーストクラス用のチェックインエリアが利用可能、一般搭乗が始まる前に優先的に機内に案内してもらえる優先搭乗、また、デルタスカイクラブのラウンジを含む、世界490カ所以上のスカイチームのラウンジを搭乗クラスに関係なく、同伴者1名まで無料で利用できます。手荷物を預けた場合もプライオリティタグをつけてくれるので、手荷物受取所で優先的にピックアップすることができ、マイルも、対象フライトごとにメダリオン会員資格取得必要マイルに加えて、区間基本マイルの100%のボーナスマイルがプレゼントされます。
こういった航空会社のマイレージプログラムによるサービス以外に、アメックスによるサービスも付帯し、アメックス提供の空港ラウンジが同伴者1名まで無料利用、海外旅行からの帰国時は、空港から自宅までカード会員1名につきスーツケース1個を無料で配送しくれます(成田国際空港、中部国際空港、関西国際空港)。いずれにしろ、アメックス・プラチナには及ばないものの、それなりのスペックを有したカードだと評価できます。
ただし注意したいのは、このカードはデルタ航空や同社が加盟する航空連合であるスカイチームの特典に特化しているということ。同社・同グループの利用が多いなら便利だということです。よって、国内よりも国際線の利用が多い人向けになります。