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ブラック・プレミアムカードの価値が高まる使い方 3/3回

ポイ探・菊地崇仁氏による、クレジットカードを使いこなすテクニックを紹介する本連載。前回はコンシェルジュをテーマに話を進めたが、後編で取り上げるのは「保険サービス」について。上手に使うことで、より安心が得られるという。

エンリッチ プレミアムカード研究所

保険は利用付帯・自動付帯の違いに注意すること

クレジットカードには、旅行中の不慮な事故等に利用できる、海外・国内旅行傷害保険が付帯していることがほとんど。ブラック・プレミアムカードは高額補償が特徴で、代表的なカードだと次のようになります。

ダイナースクラブ プレミアムカード:海外・国内ともに最高1億円(自動付帯)
アメックス・プラチナ:海外最高1億円(利用付帯)、最高5000万円(自動付帯)
           国内最高1億円(利用付帯)
JCBザ・クラス:海外・国内ともに最高1億円(自動付帯)

ここで注意したいのは、旅行代金の支払い方法に関わらず補償が受けられる「自動付帯」か、カードで旅行代金を支払わないと補償が受けられない「利用付帯」なのかという点。

ダイナースクラブ プレミアムカードとJCBザ・クラスは海外・国内ともに最高1億円が自動付帯されますが、アメックス・プラチナは異なります。最高の補償を受けたいのなら、必ずカードで旅行代金を支払っておくことです。こういった点を見落とすホルダーは意外に多いので、注意していただければと思います。

1億円が適用されるのは、死亡時や後遺障害が認められた時のみ

また、旅行傷害保険が最高1億円といっても、それが適用されるのは死亡時や後遺障害が認められた場合であり、それ以外でこれ程の補償が受けられることはありません。また、ケガや手術に対する補償内容は別で、ダイナナースクラブ プレミアムカードだと、海外旅行中の治療費用保険は最高1000万円。とはいえ、日本の保険適用外の海外だと、費用がそれ以上になるというケースもしばしば。山岳遭難や搭乗した航空機や船舶が行方不明または遭難した時などに適用される救援者費用等もカードによって保険金額は異なりますが、1000万円であることが一般的。ですが、実費はそれ以上かかることもあり、ブラック・プレミアムカードといえど、1枚でまかないきれないかもしれません。皆さまが所有するカードが、病気やケガ等の際に治療費用をどれくらい補償してくれるのか、いま一度確認していただきたいです。

また、一部の海外旅行保険には家族特約が付いている場合があります。これは、ホルダーの家族のうち、家族カード会員になっていない方がいても旅行保険を適用するというもので、非常にありがたいサービス。ただし、保険金額は一部カードを除き、本会員より低めに設定されていることがほとんどなので、これにも注意したいところです。

もし、ホルダー自身と同じ内容の補償を受けさせたいのなら、家族カードを作っておきましょう。そうすれば、一部カードを除き、本会員と同一の補償が適用されます。

菊地崇仁

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