資産デザイン研究所代表の内藤忍氏が、各界のプロフェッショナルをお招きして、資産運用にまつわる旬のトピックを取り上げる、本連載。2017年を迎えるに当たり、今回は「新春特別編」として、経済・投資環境の振り返りや今年の展望をテーマに、内藤氏にお話しいただいた。ーーー
世界中が想定していなかった
ふたつの出来事で投資マネーに変化
あけましておめでとうございます、内藤忍です。昨年は、マネーカフェを通じて海外不動産や太陽光発電、現代アートなど、幅広い投資対象について情報提供いたしました。2017年も付加価値の高い情報をお届けしますので、どうぞよろしくお願いします。
今回は特別編ということで、昨年の投資環境の振り返りと今年の展望をお話ししましょう。
おそらくほとんどの人が想定していなかったのは、昨年6月の「ブレグジッド(イギリスのEU離脱を問う国民投票)」と、11月の米大統領選の結果です。前者は「離脱しない」、後者は「ヒラリー氏の勝利」というのが大方の予想でしたが、ふたを開けてみれば正反対で、イギリス国民はEUからの離脱、アメリカ国民はトランプ氏を選ぶという、大番狂わせに終わりました。
英国のメイ首相は今年3月までにEUへ離脱を通知すると明言していて、まだ予断を許さない状況ですが、このまま進むとしたら欧州経済はどうなるのか予測がつきませんし、アメリカもトランプ大統領の就任で具体的にどういった政策が実施されるのか、期待と不安が入り乱れます。