資産デザイン研究所代表の内藤忍氏が、各界のプロフェッショナルをお招きして、資産運用にまつわる旬のトピックを取り上げる、本連載。前回は新春特別編をお送りしたが、2月からは通常の対談形式へ。
NYと日本で不動産業を展開する、 Ikigai Realtyの池田将洋氏をお招きして、現地の最新情報をお聞きすることに。ーーー
トランプ新大統領が誕生
NYでは何が起きている?
内藤 池田さん、本日はよろしくお願いします。まずお聞きしたいのは、昨年11月の米大統領選でトランプ氏がヒラリー氏を破り、1月20日にはとうとう、大統領に就任しました。NYでは、この状況をどのように捉えていますか。
池田 本日はお招きいただきありがとうございます。さっそくいただいた質問ですが、今回の帰国で、一番聞かれていることです(笑)。
内藤 そうですよね。我々もニュースなどで情報をキャッチするものの、現地で暮らす人たちはどう感じているのかまではわからないことが多く、その点をお聞きできればと思います。
池田 前提として、NY市民はアンチトランプ派が多数を占めます。大統領選後から、5番街にあるトランプタワーの前は市民によるデモが続いていて、道路が封鎖される騒ぎにもなりました。
トランプ氏が当選した直後などは地下鉄の駅の壁中にも、彼を中傷するビラが、これでもかというほど貼られていました。
内藤 NYをはじめとする都市部はアンチで占められていて、どちらかというと内陸部…アイダホ州やテキサス州などはトランプ支持派が多いそうですね。
池田 NYで「私はトランプ大統領を支持する」なんて答えようものなら、冷たい視線を浴びます。私の感覚では、多様性を肯定する教育を受けている人ほどアンチトランプで、彼らはトランプ支持者に対して「しっかりとした教育を受けていない田舎者」というようなイメージを抱いているようです。