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不動産小口化商品 2/4

資産デザイン研究所代表の内藤忍氏が、各界のプロフェッショナルをお招きして、資産運用にまつわる旬のトピックを取り上げる、本連載。3月は、株式会社インテリックスの俊成誠司氏をお招きしているが、話題は「不動産小口化商品」へ。同社では「アセットシェアリング」のネーミングで取り扱っているという。(1/4から読む
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エンリッチ 内藤忍 201703−2

シニア層を中心に高まる
不動産を活用した相続対策

内藤 俊成さんがおっしゃった「不動産小口化商品」とは、不動産流動化のスキームを活用したものだと聞いています。

俊成 弊社では「アセットシェアリング」という名称で取り扱いを始めました。これは、良質な小口化した不動産を複数人で共同所有し、そこから得られるメリット・デメリットをシェアするという新しい不動産運用商品のことです。2015年4月に第一弾として「アセットシェアリング原宿」を販売して4カ月後には完売、第二弾の「アセットシェアリング横濱元町」も募集以上のお申し込みをいただき、この3月から運用を開始しています。

内藤 インテリックスは中古マンションのリノベーション総合事業が主軸ですが、なぜ、新たに不動産投資事業を始めたのでしょうか。

俊成 個人的な話になりますが、私は金融業界出身で、以前は証券会社に勤務、その後は東証にも籍を置き、金融商品の開発や海外の投資家向けに日本のマーケットをPRするという、マーケティング業務にも携わってきました。

大きな金融業界の変化の中、ETFやJ-REITといった個人投資家向け商品の開発・販売していく過程で、個人ニーズが多様化し、自ら資産を形成し防衛する、新たな「個の時代」が来ているのではと痛感しました。特に不動産と金融商品を組み合わせた「不動産金融」が更に重要になってくると感じたのです。インテリックスは代表の山本が不動産と金融の融合を模索していたこともあり、縁あって6年前に入社しました。リノベーションの分野でしっかりとモノを作れるところに魅力を感じ、新たな領域でも投資家のニーズにマッチした商品を生み出せると感じたからです。

内藤 「アセットシェアリング」は、俊成さんがインテリックスに入ったので始まったということですか?

俊成 代表の掲げる構想にシンパシーを感じたというのが、正確なところです。

きっかけとしては、2015年に施行された相続税法の改正を見据えた商品を作りたかったということが挙げられます。具体的には、相続税の基礎控除の減額や相続税率の一部引き上げなど、多くの人が相続を意識し始めることから、不動産を活用した相続対策に注目が集まると考えたのです。

内藤忍

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