資産デザイン研究所代表の内藤忍氏が、各界のプロフェッショナルをお招きして、資産運用にまつわる旬のトピックを取り上げる、本連載。5月のテーマは「仮想通貨」。株式会社bitFlyerの加納裕三代表取締役をお招きし、グローバルに流通が普及し始め、日本国内でもビックカメラなど、決済対応店舗が増えている「ビットコイン」について対談を行った。ーーー
存在感を高め続ける
目には見えない通貨
内藤 加納さん、本日はよろしくお願いします。先日は、私が講師を務める「丸の内朝大学」のマネーコミュニケーションクラスの合同懇親会でも講演いただき、ありがとうございました。ビットコインについてニュースなどで耳にしていても、実際の仕組みを知らない参加者も多く、皆さん、とても興味深い内容だったようです。
加納 こちらこそ、よろしくお願いします。当社はビットコインを中心に仮想通貨の取引所業務と決済業務を手掛けていて、今年1月には創立3周年を迎えることができました。
内藤 創業してから3年、この間にビットコインを取り巻く環境は大きく変わったのではないでしょうか。
加納 一時は2万~3万円台を推移していたビットコインの価格は10万円を超える水準まで上昇しました。2014年、当時は最大級の取引量を誇る交換所だったMt.Gox(マウントゴックス)が経営破たんした時は、ビットコインに対するネガティブなニュースが目立ちましたが、昨年からはポジティブな可能性を含めて、報道で取り上げられる機会が増えた印象があります。