ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

2018年 新春特別編 1/4

一方、国内不動産はエリア格差が顕著になりつつあります。東京であれば23区は好調ですが、それでも都心6区とそれ以外で値動きに開きが出始め、港区や中央区は2割上昇したところもある一方、杉並区や世田谷区は横ばい、さらに郊外になると価格の下落も見られます。東京以外でも都市部はニーズがあっても、地方になると厳しい…といった状況があるようです。買ったのはいいですが、売るに売れない人も出てきています。今後はエリアの見極めが求められます。私も昨年は国内で物件をいくつか取得しましたが、新宿区、港区、文京区など基本的には都心がメインでした。

よって、数年前から都心に物件を持っていた人にとってはキャピタルゲインが得られる旨味があったと思います。

ですが、これから始めるとなると物件によっては、十分に利回りが出ないケースも…。昨年、銀座に建った新築ワンルームマンションの価格は5000万円近くになっています。収益物件としては手を出すべきではないでしょう。さすがにここまで価格が上昇すると高値警戒感もあり、価格上昇にも限界があると思います。ただし、エリアによっては都心中古ワンルームで表面利回りが5%を超えるような物件もあるので、物件とエリアの選択を行えばまだチャンスはあります。キャッシュフローが生まれるファイナンスも物件選択を同じくらい重要になってきます。

ーーー米国をはじめとする先進国、加えて多くの新興国でも景気は悪くなかった世界経済。株価の上昇は象徴的な出来事だった。それでは、気になる2018年は? 次回、内藤氏から解説いただこう。

内藤 忍 (ないとう しのぶ)

株式会社資産デザイン研究所代表取締役社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、金融機関勤務を経て1999年にマネックス証券の創業に参画。同社は、東証一部上場企業となる。その後、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役などを経て、現職。著作は40冊以上。2015年には銀座に「SHINOBY`S BAR 銀座」をオープン。無料のメールマガジン「資産デザイン研究所メール」は購読者が約47,000人という人気

連載コラム

内藤忍

Return Top