なんと、GAFAのおひざ元である米国においても、カリフォルニア州は昨年6月に新たな個人情報保護法案を可決、米連邦議会でもデータ保護法案を制定しようという動きが起きていて、日本でも海外の大手IT事業者による国内での個人情報の収集や利用の規制について、総務省の有識者会議が昨年10月から議論を始めました。今回の株価下落はそれほど深刻に考える必要はないと思いますが、2019年はこういったトピックに注視することです。
昨年は米国と中国の貿易摩擦も浮き彫りになりました。この辺りは綱引きが続いている状況であり、今年もどうなっていくかわからないことがあります。とはいえ、両国の関係が悪化すれば経済にも甚大な影響を及ぼすことは必至であり、これを悪材料として米国の株式市場は何度も暴落しています。
昨年12月1日の米中首脳会談において、トランプ大統領は今年1月より予定していた2000億ドル分の中国製品に対する25%の制裁関税を90日間延長することも決めましたが、4日にはSNSで「私はタリフマン(関税をかける男)だ」と投稿し、あくまでも強硬な姿勢を崩さないと明言したことで、当時のNY株式市場は全面安、その後も景気失速への警戒感はぬぐえない状況になっています。
ーーーハイテク企業に対する政府の包囲網、米中の貿易戦争など、いくつもの課題が表面化した2018年。次回も、その動向を追っていこう。