ふたつ目の理由は、「将来の動き」です。今後、信託報酬がさらに引き下げられるファンドが出てくる可能性もあります。信託報酬にほとんど差が無いのに、手間をかけてスイッチしても、将来またコストが変わってしまう可能性があります。スイッチするのに手間がかかったり、信託財産留保金が取られるファンドもありますから、その手間やコストも考える必要があります。
みっつ目の理由は「ファンドのクオリティ」です。信託報酬が低くても、残高が積み上がらなかったり、流入・流出が激しいファンドは、安定した運用が難しく、インデックスに連動した運用がしっかりできない可能性があります。安定的に残高がある程度の水準まで積み上がっている、実績のあるファンドの方が安心感はあると言えるのです。
慌てて信託報酬が低いファンドに切り替えるのではなく、トータルのコストや、残高の推移、インデックスとの連動性といった運用実績を比較して、スイッチングコストも考慮した上で、最終判断をするのが良いと思います。