資産デザイン研究所代表の内藤忍氏が、資産形成にまつわる悩みや質問に答える、本シリーズ。今回は「国内不動産投資」に関する質問が寄せられました。どのように投資対象を整理し、臨めばいいのか内藤さんがアドバイスします。
国内不動産投資の基本的な戦略とは?
Q(質問者):国内不動産投資を考えていますが、どのようなエリアで、どういったタイプの物件を購入すればいいのか、いまいちわかりません。どうすればいいのでしょうか。
A(内藤氏):私もこれまで、区分所有や戸建て、一棟など、さまざまなタイプの収益物件を国内で買ってきました。これからも良い投資先があれば積極的に借入をして資産を積み増していきたいと思っています。
情報収集しているうちに国内の投資先は、整理すると大きく3つに分類できることがわかってきました。
ひとつは「都心の中古ワンルーム」です。現状の金利水準で長期の借入ができれば、自己資金70万円で2000万円の物件を購入しても、毎月のキャッシュフローはまだプラスになります。管理の手間もかからず、空室率は2%以下ですから、仕事が忙しい、勤務先からの安定した収入がある投資初心者に向いた投資対象です。
ふたつ目は、「地方中核都市の一棟もの」です。地方の人口は減少していますが、県庁所在地やそれに準じた都市圏で賃貸需要が見込めるエリアが存在します。都心で一棟物件を買おうとすると相当高額ですが、それに比べると低価格で、高い賃貸利回りが期待できます。最近は、金融機関の不正融資などの影響から融資の姿勢が厳しくなっていて、フルローンは難しいかもしれませんが、年収がある程度あり与信が高いなら、少ない自己資金で投資できるメリットがあります。