ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントサービスの付加価値を見出す本連載。今月は広がり続けるポイントやアプリの活用についての動向をお伝えする。−−−
エンリッチ読者の皆さま、ポイ探の菊地です。前回は三越のエムアイポイントや共通ポイント化や三越伊勢丹アプリの概要、大丸・松坂屋アプリのサービス内容、さらには百貨店の外商カードについて取り上げました。近年は百貨店によるポイント・アプリ活用が進んでいて、それを示す事例だと思います。また、上顧客を対象に発行する外商サービスもシニアだけではなく現役世代の利用を促すため、オフラインだけではなくオンラインのサービスも拡充しています。多忙なエグゼクティブにとって便利な特典が豊富にあり、使い勝手に優れます。今後もユニークな取り組みがあれば、紹介します。
商業施設全体で利便性を発揮する
ポイントプログラム・アプリが拡大
先にも述べたように、最近は百貨店やショッピングモールといった商業施設全体で利用できるポイントやアプリのサービスが増えています。この場合、一度の買い物で施設と店舗の2種類のポイントがたまることもあり、消費者にとってはよりお得感が増します。かつ、「大丸・松坂屋アプリ」のように、クレジットカード情報と紐づけるとアプリ経由でキャッシュレス決済ができるので、支払い時に財布を出す必要もありません。ニューノーマルにもマッチしています。
こういった取り組みは他でも見られ、その一つが三井ショッピングパークや三井アウトレットパークなどを展開する三井不動産による「三井ショッピングパークアプリ」です。
同アプリでは対象施設の買い物で三井ショッピングパークポイントがたまり、施設内の一部の店舗では同ポイントだけではなく、各店舗のポイントも付与。たまったポイントは1ポイント=1円、500ポイントから施設内や公式通販サイトで使うことができます。ポイント利用分に対しても新たにポイントが付与されるのもお得でしょう。
「三井ショッピングパークカード」や「ラゾーナ川崎カード」をアプリに登録すると、QRコード決済ができるのも特徴です。この場合は、三井ショッピングパークポイントとカードポイントがたまります。限定のクーポンも配信するなど、アプリをフックにさまざまなサービスを提供しているので、ユーザーにとって便利でしょう。
広いエリアでのショッピングをサポートするという点で重宝しそうなのは、三菱地所、三菱地所プロパティマネジメントによる「みなとみらいポイントアプリ」です。これまでもポイントカードを発行していましたが、アプリ化が実現しました。
対象施設はランドマークプラザ・クイーンズタワーA ショップ&レストラン、MARK IS みなとみらいで、会計時にアプリのQRコードを提示すると、100円につきみなとみらいポイントを1ポイント付与。たまったポイントは500ポイントごとに500円分として使うことができます。施設のキャンペーンや店舗の情報、アプリ限定クーポンも配信されます。決済機能は搭載しませんが、みなとみらいでショッピングを楽しむのに、ダウンロードしておくとよいかもしれません。
−−−対象店舗で買い物をすればポイントがたまる、施設系のポイントプログラム。アプリになることで、使いやすくなりそうだ。次回も同様の取り組みを紹介しよう。