エミレーツ航空は機内や地上でのサステナブルな取り組みを発表した。
同社の環境保護活動は「排出量の削減」「責任ある消費」「野生生物と生息環境の保全」の3つの分野に重点を置いている。
機内用製品やサービスの開発においては社内のサステナビリティ専門チームが廃棄物ヒエラルキーに基づき廃棄物の発生防止を最優先し、次に製品が再利用可能か判断される。また再利用不可の場合はリサイクルし、最終手段として責任を持って廃棄処分する選択がとられるという。この基準のもと、プラスチック製のストローとマドラーは紙製と木製の代替品に置き換えられた。また、エコノミークラスの毛布は28本のペットボトルをリサイクルして作られた物になっている。同社はこれらの取り組みを通じて2022年末までに1億5,000万個の使い捨てプラスチック製品が埋め立て廃棄物として処理されることを防ぐことに貢献している。
今年導入されたエミレーツ航空エコノミークラスの最新アメニティキットも機内で導入される前にサステナビリティ審査が行われた。この再利用可能なキットは洗えるクラフト紙で作られており、中には環境に優しい素材で作られた旅行用品が収められている。デンタルキット、靴下、アイマスクなどの梱包材は90%がライスペーパーで出来ており、また、歯ブラシは麦わらとプラスチックを組み合わせた素材、靴下とアイマスクはrPET(再生ポリエチレンテレフタレート)で出来ているという。
この他にも、キッズ向けの無料おもちゃとバッグ、ベビーアメニティキット、ぬいぐるみもペットボトルをリサイクルして作られており、プロダクト・ライフサイクルを考慮し、バッグやキット、おもちゃのタグにはリサイクル段ボールを使用し、印刷は無害な大豆インキが採用されている。
同社は可能な限り資源消費を抑えるという観点から、機内のあらゆる製品を精査。幅広いサプライヤーと協力し、可能な限り地元地域で調達を行い、サプライチェーンによる環境への影響を最小限に抑えているという。また、サプライヤーは同社が設ける持続可能な調達に関する基準に満たしているか、社会・倫理・環境的な観点で評価されている。