身体機能を高めるトレーニングを実演
――ここからは、代表的なエクササイズをご紹介ください。
長嶺 わかりました。サスペンションやメディシンボールを使ったメニューなど、いくつか実演しましょう。
① チェストプレス
スタートではつま先立ちになり胸を張り、前傾姿勢。体をまっすぐに安定させます。ここからハンドルを全身で押すように腕を曲げますが、体幹を意識しないとできません。足の位置で負荷を調整しながら進めましょう。体幹だけでなく筋力トレーニング効果があります。
1.前傾姿勢になりハンドルを持ち、腕を胸の前に伸ばす。
2.腕立て伏せをするように腕を曲げ身体を下げる。
3.腕を伸ばし、元の姿勢に戻る。
② サイドプランク
サスペンションを使い強度の高いサイドプランクを行います。3面運動のうち横方向の安定性を高める、ファンクショナルトレーニングならではの内容です。姿勢のキープは大変かもしれませんが、機能的な身体の動きをマスターするのに向いています。片側が終われば、もう一方にもトライしましょう。
1.ハンドルにあるフッククレードルにつま先を入れ、床に横向きになる。
2.上側の足のかかとと下側の足のつまさきを押し合わせ、ひじは肩の下へ。
3.身体を持ち上げ、頭からかかとまで一直線にする。
③ ランジ
股関節を使うエクササイズで、まっすぐ動かすことで体幹やお尻、太ももも鍛えられます。両脚をすることでバランスが良くなり姿勢の矯正、しゃがみやすくなる効果も期待できます。筋肉や関節の連動を意識しながら行いましょう。
1.フッククレードルを1つにまとめて、片脚のつま先を入れて、少し手前に立つ。
2.まっすぐに立った状態から、前の足の膝の角度が90度になるまで腰を落とす。
3.足で床を押して、立ち上がる。
④ トルソーローテーション
上半身を回旋することで3面運動のねじれの動きが覚えられ、腹斜筋も鍛えられます。足の位置を前後することで負荷も変えられます。身体は左右両方に回しましょう。
1.アンカーに向かってまっすぐ立ち、ハンドルを握る腕を伸ばしたまま股関節から上を横向きに。
2.上半身を回旋して、身体を後ろに倒します。
3.身体を倒し切ったら、同じ動きで元のポジションに。これを複数回行ったら、反対側を行います。
⑤ フライ
体幹を意識し、胴体の動きを抑えて肩~腕をしっかりと動かします。これにより、体幹ばかりでなく肩回りから脇腹、背中など上半身、お尻も鍛えられます。
1.ハンドルを持ち、足を前後に。腕を頭上へ伸ばしてYの字を作り、ストラップを張る。
2.腕を伸ばしたままゆっくり身体を後ろに傾ける。
3.体を傾け切ったら、反対の動きで元の姿勢に戻す。