ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

人類の叡智が結集した
機械式クロノグラフの魅力

エンリッチ クロノグラフ 記事中

時間の経過を計測、記録できるクロノグラフの人気は高い。このクロノグラフとは、「時」を知らせる機能に加えて、ストップウオッチと積算機能を有する時計のこと。

有名なところでは、ロレックスの「デイトナ」、NASA宇宙飛行士の標準装備品であり人類初の月面着陸(1969年)をサポートしたオメガ「スピードマスター プロフェッショナル」などがある。

ベゼルの表記には一般的にタキメーターが多く、1kmを移動する際の乗り物の平均時速を割り出すことができる。大砲の発射地点から着弾点までの距離を計測するための表記や医者が脈拍を計るのに便利な表記がされたクロノグラフも存在する。中には航空パイロットのために開発されたブライトリング「ナビタイマー」のように、ベゼルに回転計算尺が組み込まれ、タキメーターはもとより燃費計算、掛け算ほか複雑な計算ができるタイプもある。

精密電子機器が発達した現代においても廃れることはなく、ゼンマイを動力源として歯車の輪列、調速機関により駆動する機械式のアナログのクロノグラフは、メカ好き、自動車好き、カーレース好き、飛行機に憧れる人などを魅了している。

自分自身も機械式クロノグラフは大好きで、ロレックスもオメガもブライトリングも愛用している。気が向くと食材をゆでる時間や、飛行機が離陸してから着陸の瞬間までをなんとなく計測することもあるが、実際にはクロノグラフ機能は無用に近い。でも大好きだから装着する。自動車のハンドルを握った時にも気分が出る。機械式アナログとして精緻を極めた至高の計器。実用度から言うと自分にとっては無用の長物。

精密なパーツ構成で動く機械式クロノグラフには人類の叡智が込められている。また、ストップウオッチ針があり、文字盤の中には積算のための針を備えたインダイヤルがあり、そのメカメカしいデザインが大好きだから手放せない。

松田 朗

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