世界最高峰の実用腕時計メーカー、
ロレックスのSS製ニュー・デイトナの実力
現行及び歴代クロノグラフ(ストップウオッチ∔積算機能付きの時計)の中で、四半世紀以上にわたり、おそらく世界で最も人気があり有名なのがロレックス「オイスター パーペチュアル コスモグラフ デイトナ」(以下、デイトナ)。時計愛好家の大多数が憧れ、みんなが腕に着けたいと願っている存在と言っても過言ではない。巨大な時計マーケットのベンチマーク的な存在がロレックスでありデイトナなのである。
3月にスイス・バーゼル市で開催された世界時計博「バーゼル・ワールド2016」において、ロレックスは、904Lステンレススチール(SS)ケース・ブレスの新しいデイトナを発表して大きな注目を集めた。
「歴代モデルに存在したブラックベゼルを備えたデイトナ発表」のニュースは一晩にして、インターネットなどを通じてスイスから北米、欧州諸国、日本、中東ほか全世界へと広がり、愛好家やマーケット関係者らが騒然となった。
1980年代後半より姿を消して以来となったブラックベゼルの、この新しいSS製デイトナには、ロレックスが新たに開発・特許を取得したブラック セラミック製のモノブロック セラクロム ベゼルを備えている。先端技術と洗練されたデザインの融合であるこのモデルは、ロレックスの伝説的なクロノグラフにオマージュを捧げたもの。ブラックのプレキシガラス製ベゼルをインサートした、ご覧の1965年製モデルを思い起こさせる。
ハイテク セラミック製の新しいモノブロック セラクロムベゼル(時 速 400 マイルまたは400 km までの平均速度が計測可能なタキメーター仕様)は、 耐蝕性と耐傷性に優れ、紫外線による影響を受けにくいなど多くの利点がある 。PVD(物理蒸着)加工により、プラチナの 薄い層でコーティングされた目盛りが並外れた視認性を提供。モノブロック セラクロム ベゼルは一体成型であり、ミドルケースにしっかりとクリスタルを固定し、防水性能(水深 100 m:330 フィート)を保証する。
904L スチールの塊から製造され、刻みが入れられた裏蓋は専用工具により厳重に密閉されていて、ロレックスのウォッチメーカーだけが、特別な工具で ムーブメントに触れることができるようになっている。三重密閉構造の防水システムが搭載されたトリプロックリューズは、クロノグラフプッシャーと同様、ケースにしっかりとねじ込まれている。リューズガードはミドルケースと一体型。クリスタル風防は、極めて耐傷性に優れるサファイアから製造されている。この完全防水性のオイスターケースが、高精度ムーブメントを最大限に保護しているのだ。