モータージャーナリストの
新しいスタイルを提示したい
E:富裕層メディアをはじめ多方面で活躍されていますが、九島さんの具体的な仕事内容を教えてください。
九島:モータージャーナリストとしては、年間15回~20回程度海外試乗会に行って開発者のインタビュー記事を書いたりレポートするのが基本です。あとは国内試乗会、発表会、ジャーナリストの勉強会なんかに参加しています。クルマのインプレッション記事を自動車メディアを中心に「MADURO」と競合にならないメディアに書きます。
関わってるメディアは多数あります。アリタリア航空の日本語版編集長、ENRICHでのコラム連載なんかもそうですね。あとはイタリアの家具メーカーや高級旅館やホテルのPRを手がけたり。その辺は「MADURO」世代とも親和性が高いので、いい相乗効果を生み出したいですね。
E:それぞれの仕事を上手くリンクさせていくわけですね。
九島:今後、二足のわらじ、三足のわらじを履くのはモータージャーナリストの新しいスタイルかなという気もしています。もちろん、デフォルトとなるクルマの勉強を怠るのは問題外ですが、ライフスタイルの中でのクルマのポジションまで語らなくてはならないと思います。新型車に乗ってインプレッションを書くだけでモータージャーナリスト活動を成立させるのは難しくなっているのではないでしょうか。これだけ新しいメディアが増えたのに、20世紀型のモータージャーナリスト活動を追いかけていては限界があると感じます。Webをはじめとする新しいメディアが生まれて、僕も今までと違うやり方で、数足のわらじを履いてそれぞれをリンクさせていきたいですね。
E:そういえば、九島さんが「MADURO」の総編集長に就任されてからクルマの記事が多くなった気がします。
九島:とりあえず、僕の連載を作ったからね(笑)。
E:「MADURO」の今後の方向性を教えてください。
九島:僕はクルマとゴルフが好きで、現場はファッションや時計に長けている。その4ジャンルを柱として、不動産やボディケアについての情報を載せていきたいなと。これまでもボディケア系はけっこうやってるけど、そこの厚みは増やしていきます。
E:より実用的なコンテンツが増えるということですか。
九島:ゴルフでも旅行でも、事後のケアをするという提案があると他の雑誌と差別化が図れるので。この世代はシミと薄毛はやっぱり気になりますから。あとは不動産も。東京からそんなに遠くない場所に別荘を設けて、ガレージを中心に趣味の上物建てるとか。そういった別荘の面白さを提供できばいいなと。その先には投資的な企画も考えています。