3LDKのコンドミニアムを
クルーザーのなかに再現
フライブリッジの真下にある、メインキャビンもチェックしよう。スターンデッキからつながっていて、ふたつの空間をつなぐ扉はスライド式。閉じていると、それぞれのスペースが独立し、大きく開けると広大な空間に様変わりする。
メインキャビンにもコクピットがあり、シートはこちらも同じくベンチタイプ。『PRESTIGE』は居住性を追い求めたプレミアムクルーザーなので、くつろぎを重視していることがわかる。
四方にある大きな窓からは光が降り注ぎ、室内にいることを思わせない開放感。サイドウインドウにはブラインドがあるので、調光もできる。昇降式のテーブルをU字型のソファが囲み、まるでコンドミニアムのリビングにいるかのよう。
コクピットの背後にもソファを配したコミュニケーションスペースがある。
メインキャビンだけでも大人7、8人。スターンデッキを加えたら10人超がゆったりと着席できそうだ。
メインキャビン最後尾には、カウンターテーブルやシンク、水道、3口コンロを配したギャレーが。電子オーブンレンジ、冷蔵庫、冷凍庫、収納スペース、食器棚もあるので、料理でゲストをもてなすには充分な装備だ。
エントランスのそばにあるので、メインキャビン、スターンデッキの両方にアクセスしやすい。ホストにとって嬉しい設計だ。
4つのステートルームが
プライベートタイムも約束
メインキャビンの後方の専用階段を降りると、ダブルベッドを備えた、マスターステートルームがお目見えする。
サイズは200㎝×160㎝とゆったりで、ファミリーなら小さな子供がいても快適だ。室内にはクローゼット、キャビネット、収納付きベッドサイドテーブルと、化粧台も。壁面テレビも設置済みなので、1人でゆっくりくつろいでもいい。洗面台、シャワー、トイレがそろった専用バスルームもあるので、完全なプライベートルームとして使える。
メインキャビン前方の階段を降りると、シングルベッドを2つ置いたVIPステートルームとゲストステートルームの計2部屋と、トイレも備えた専用バスルームがある。加えて、クローゼット、専用バスルーム付きのクルー用スペースもオプションで作ることができる。


欧米のエグゼクティブはホストに徹して、操縦は専任のクルーに任せることが多く、必ずしもオーナーみずからが操縦するわけではない。ゲスト用だけではなく、スタッフのための設備も充実している。
いたるところに細かい演出
他にはないクルーズ体験
欧州なら週末にオーナーやその仲間がマリーナから出ることなく、クルーザーを別荘のように使うことも。ゲストとの宿泊前提でのナイトパーティーは良く見る光景だ。『PRESTIGE520』はいたるところに照明類があり、船体をライトアップ。マリーナに浮かび上がるさまは、オーナーの所有感を満たすだろう。
居住性だけではなく、USBポートやACプラグといったデジタルポート、快適性を高めるエアコンといった、細かい設備も抜かりなく『PRESTIGE520』はまさに、“洋上の別邸”といったところ。
ヤマハがパートナーに選んだ本場欧州ブランドのクルーザーが、日本のマリーナをどの様に彩っていくか楽しみである。
撮影協力:ヤマハ発動機 株式会社、横浜ベイサイドマリーナ
衣装協力:ユニバーサルランゲージ渋谷店 (03-3406-1515)