斬新な経営手法で一躍、時代の寵児に
アルペンの創立は1972年、水野社長が23歳のときだった。その経営は決して順風満帆なものではなく波乱の道のりだったが、常識にとらわれないマインドと行動力で数々の難局を乗り越えてきた。
独立後まもなく泥棒の被害に遭ったがなんとか危機を乗り越えたかと思えば、今度はスポーツウェアの安売りが原因でメーカーから商品の仕入れを拒まれてしまう。そこで水野社長が目をつけたのが、プライベートブランドの開発だった。生産を大量に韓国で行うことで国内よりも格安のコストに下げることができた。
そしてその大量のプライベートブランドをどこで販売したのか?それはオフシーズンの野球場だった。球場を巨大なバーゲンセール会場にする試みは大成功を収め、現在のアルペンを作り上げる源となった。
今でこそ当たり前に行われている海外生産のPB展開や、大会場でのバーゲンセールだが、水野社長は40年前に当時前例の無かったそれらを実現させていたのだ。