モータリゼーションの到来を予感し、国内初の郊外店をオープン
「ハワイで体験飛行をする前の話ですが、アメリカに視察に行ったとき、あれは郊外店のシアーズだったかな。砂漠の中に店があって、なんで周りに住宅もないのにこんな人がいっぱいいるのかなと不思議に思いまして。車もたくさん止まってる。そこでセスナをチャーターして上から見たら、ハイウェイの周りにたくさんの住宅があった。みんなそこから車に乗って、ハイウェイでショッピングセンターに来るんですね。上から見て一目瞭然でわかって、これだと思いまして。モータリゼーションの普及とともに日本も変わるだろうなと」。
水野社長の原体験として、このアメリカでのセスナに乗って上空から街を見下ろすという体験があった。そして、帰国後の1976年に愛知県一宮市にスポーツ用品店として初めての郊外店をオープンさせる。行動力のある水野社長だが、やはり田んぼに囲まれた土地ということで、オープンまでは不安の日々が続いたという。
「でも、絶対いけると信じてました。アメリカで見た砂漠の中にあるシアーズの光景がありましたから」。