日米における航空事情の差とは
これまでに日米両国でヘリコプターと飛行機の訓練をしてきた水野社長は、それぞれの国の違いについてこう語る。
「アメリカだと車と同じでヘリや飛行機は必需品と言えるから、日本に比べると試験は簡単だし安い。基本的に自己責任の国なんですね。試験にパスしたら、運転は自己責任でやってねという感じ。意外かもしれないですが、無線が難しくてさじを投げてしまう方もいるみたいですね。」
「航空無線では特殊な英語を使うんです。例えば英語の『ナイン』は『ナイナー』。『はい』も『Yes』では無く『アファーマティブ』で統一されるなど、英語圏の方でも『?』になるようなものなんです。この特殊な無線英語を迅速に理解し、処理するのはなかなか厄介なんですよね。管制官は早口で話してくるから、耳もよくないと。私も最初、何を言ってるのかぜんぜんわからなかった(笑)。あと、注意しておきたいのは、ヘリと軽飛行機は海外で取っても国内用に書き換えられるけど、ジェット機だけは書き換えができないということです。だからジェット機の免許は日本で取る必要がある」。
「日本は人口が多くて空域が狭いから、エアウェイが非常に混んでる。ビジネスジェットの受け入れ体制は一番遅れてますね。たとえば、マイクロソフトの会長が来ても入国するにはパスポート持って並ばなきゃいけない。香港にはプライベートジェト用のターミナルがあって、パスポートを見せるだけで通過できます。アメリカにはビジネスジェット用の専用空港もあります。ただ、名古屋はセントレアができてから最高のゼネラルアビエーションになりましたね。運用も長いし、航空保安設備も最高のものが用意されている」。