ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

富裕層向けファッションの“どうする?”


Q

「この秋おすすめのネクタイを教えて下さい」


A

「服地を使ったタイがおすすめです」

スーツやジャケットの生地をそのままタイに転用したものが人気。3万8000円〜5万円(タイ・ユア・タイ/タイ・ユア・タイ 青山店☎︎03-3498-7891)
スーツやジャケットの生地をそのままタイに転用したものが人気。3万8000円〜5万円(タイ・ユア・タイ/タイ・ユア・タイ 青山店☎︎03-3498-7891)

——ネクタイはどんなモデルがおすすめでしょうか?

「今シーズン非常によく売れているのは、スーツやジャケットの生地をタイに転用したタイプです。店頭に出すと、すぐになくなってしまいます。通常に布帛に加えてツィードジャケットの生地を使ったものなどもあります。カラーは地味なものですね。シルクのタイと比べて、質感がマットなので、Vゾーンがシックにまとまります」

——タイ・ユア・タイといえばセッテピエゲ(裏地を使わず、一枚の生地を折り重ねるようにして作ったネクタイ)ですよね?

「はい。フランコ・ミヌッチが流行らせたベストセラーアイテムです。セッテのよさは、軽さです。見た目の軽さのみならず、実際の物理的な軽さも相当なものです。そしてとても締めやすい。タイ・ユア・タイのブランド・アイコンは、一言で言うと“軽やかさ”なのです。スカーフを巻くように、タイを締めて頂きたいですね」


Q

「おすすめのシャツを教えて下さい」


A

「“セレステ”をプッシュしています」

今シーズンおすすめのシャツたち。一見普通の無地だが、よく見ると織柄があるタイプ。シャツ右から:薄いブルー=セレステのシャツ6万8000円、コットンにカシミアを15%混紡したタイプ7万円、マイクロチェックのコットンシャツ7万5000円(以上タイ・ユア・タイ/タイ・ユア・タイ 青山店☎︎03-3498-7891)
今シーズンおすすめのシャツたち。一見普通の無地だが、よく見ると織柄があるタイプ。シャツ右から:薄いブルー=セレステのシャツ6万8000円、コットンにカシミアを15%混紡したタイプ7万円、マイクロチェックのコットンシャツ7万5000円(以上タイ・ユア・タイ/タイ・ユア・タイ 青山店☎︎03-3498-7891)

——シャツはどんなタイプがおすすめですか?

「ぱっと見は普通の無地なのに、よく見ると細かい織柄が入っているようなタイプがおすすめです。素材のよさが際立ちます。タイ・ユア・タイのシャツには、はじめからカラーステーが入っていません。やはり軽やかさを追求しているからです。今シーズン特におすすめしたいのは“セレステ”という色目のシャツです。これはごく薄いブルーのことで、白無地より新鮮だと思います」


Q

「おすすめのスーツ、ジャケットを教えて下さい」


A

「タイ・ユア・タイのハウス・スタイルを知って頂きたいですね」

今シーズンおすすめのスーツとジャケット。左から:ウール100%のブラウンのスーツ70万円(アットリーニ)、最もベーシックなウール100%のネイビースーツ75万円(アットリーニ)、カシミア100%のチェック・ジャケット80万円(アットリーニ/以上タイ・ユア・タイ 青山店☎︎03-3498-7891)
今シーズンおすすめのスーツとジャケット。左から:ウール100%のブラウンのスーツ70万円(アットリーニ)、最もベーシックなウール100%のネイビースーツ75万円(アットリーニ)、カシミア100%のチェック・ジャケット80万円(アットリーニ/以上タイ・ユア・タイ 青山店☎︎03-3498-7891)

——今シーズンおすすめのスーツとジャケットは?

「やはりマローネ×アズーロ(茶と紺)の組み合わせは、ずっとトレンドなのです。今シーズンは特にブラウンのスーツをプッシュしています。これらのスーツはアットリーニがタイ・ユア・タイのために作ったエクスクルーシブ・モデルで、“FMモデル”と言われています。もちろん、フランコ・ミヌッチのことですね。特徴としては、全体にそんなにタイトではなく、ジャケット丈がやや短く、ノーベントで、ポケットにはフラップがありません。パンツはタック入りで、サスペンダーで吊ります。これに小剣を長めに結んだタイを合わせて、ポケットチーフはしない。これがわれわれのハウス・スタイルです。すべてフランコが、編み出したものなのです」

——フランコ・ミヌッチさんは、本当にお洒落な方ですよね。私の知り合いの中でも、特にお洒落と思われる方は、皆、彼の影響を受けています」

「はい、現在81歳ですが、いまでも元気でお洒落を楽しんでいます。というか“死んでもお洒落”という人ですね(笑)。例えば、日曜日の朝の9時に自宅を訪ねても、ものすごくお洒落な格好をしています。家に一人でいる時も、一日に2、3回は着替えるそうです。パンツの裾は家にいる時はシングル、外出するときはダブルと決まっていて、同じ生地のパンツを穿き替えているのです」

松尾健太郎

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