ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

シャツこそ、パンツこそ、オーダーがいい! ストラスブルゴ ハウステイラーズ ラボ


Q

「おすすめの生地はありますか?」


A

「私しか持っていない、とっておきをお見せしましょう」

おすすめの一つ、スイス、アルモ社のバンチ(生地見本)。これは、ホワイトとブルーだけを集めたバンチ。白だけでも、こんなにバリエーションがある。5万9000円〜
おすすめの一つ、スイス、アルモ社のバンチ(生地見本)。これは、ホワイトとブルーだけを集めたバンチ。白だけでも、こんなにバリエーションがある。5万9000円〜
イタリア、ボンファンティ社のバンチ。低速織機によって織られた90cm幅のソフトな生地と、実にイタリアらしい色出しが特徴。5万8000円〜
イタリア、ボンファンティ社のバンチ。低速織機によって織られた90cm幅のソフトな生地と、実にイタリアらしい色出しが特徴。5万8000円〜
珍しいインド、チェアーマンの生地見本。すべてのバンチは木箱に収められている。ハイスペックを追求するブランドだが、中にはリーズナブルなものも。6万5000円〜(ストラスブルゴ ハウステイラーズ ラボTel.03-3470-6367)
珍しいインド、チェアーマンの生地見本。すべてのバンチは木箱に収められている。ハイスペックを追求するブランドだが、中にはリーズナブルなものも。6万5000円〜(ストラスブルゴ ハウステイラーズ ラボTel.03-3470-6367)

——おすすめの生地をいくつか見せてください。

「まずはスイスのアルモです。ここはとにかく柔らかく、風合いがよく、しかも長持ちするのです。番手が太くても柔らかい。なんでも、ヨーロッパの水は硬水で、それを使うと生地も硬くなってしまうのですが、アルモは自社で水を引いてきて、超軟水に処理してから使うのだそうです。軟水だと芯まで色が入るので、発色もいいんです。それからイタリアのボンファンティ。通常シャツ時というのは150cmなのですが、ここは90cm幅専門のメーカーです。昔の織機を使っているので、打ち込みが甘く、まるで羽衣のような生地です。有名なカルロリーバと同じ織機ですが、こちらのほうがリーズナブルです」

——とっておきのメーカーがあるとお聞きしましたが。

「チェアーマンというインドのメーカーです。なんとスワッチが木箱に入っているんです(笑)。聞くところによると、インドの大金持ちが半分趣味でやっているメーカーで、とにかく驚いてしまうようなハイスペックな生地を作っています。例えば、340番手という極細のスリープライなど、普通では有り得ないでしょう。ちなみにこれで一着作ると、17万円です。このブランドを揃えているのは、日本では私だけだと思います」

 


Q

「さまざまな体型への対応はできますか?」


A

「むしろ体型の補正がないと、不安になります」

それぞれの顧客に合わせて一枚一枚手作業にて型紙を起こしていくので、どんな体型にも対応できるという。
それぞれの顧客に合わせて一枚一枚手作業にて型紙を起こしていくので、どんな体型にも対応できるという。

——体型への対応は、どうやってするのですか?

「特に多いのは、やはりお腹が出ている人なのですが、これは“腹グセ”と呼ばれるテクニックで対応します。第四ボタンのあたりだけを広げることによって、うまくお腹が収まるようにするのです。首が太かったり、いかり肩だったり、なで肩だったり、人の体はさまざまです。左右でも必ず違います。そういった体型に対応できることこそ、オーダーシャツの強みなのです。逆に、まったく補正が必要ない人は、『何か、見落としたんじゃないだろうか』と、こちらが不安になりますね(笑)」

松尾健太郎

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