Q
「おすすめの生地を教えてください」
A
「ヴィンテージデニムもありますよ」
——パンツ用としておすすめの生地を教えてください。
「私が大好きなのは、ホーランド&シェリーの“ダコタ”というキャバルリー・ツイルです。もともとは乗馬用のジョッパーズなどに使われる生地で、シワになりにくく、伸縮性があって、しかも丈夫です。パンツ用としては、理想の生地といえます。それからスタンドイーヴンの“ケープタウン”という生地。非常に硬い生地ですが、丈夫で素晴らしい光沢があります」
——コットン系だとどうでしょう?
「ウィリアム・ビルのツイル・コットンはいいですね。とてもしっかりしていて丈夫です。変わったところだと、岡山産のヴィンテージ生地を使ったデニム・スラックスや5ポケットもやっています。ジャケットに合うデニムがコンセプトで、センタークリースを入れた状態でお渡ししています。また新しくカーゴパンツも製作中で、これはポケットが玉縁仕様になっていて、内側に付いているという面白いデザインです。ドレス用のカーゴですね」
Q
「体型への対応はどうでしょうか?」
A
「そのためのオーダーパンツです」
——パンツだと、やはり体型の悩みが多そうですが。
「そうですね。やはりお腹が出ている人は多いですが、もちろんしっかりと対応できますよ。お腹が出ている人の場合、お腹より下がってきてしまうことが多いのです。そこで最初から下げてしまうか、普通より上げてお腹を隠すのかを決めてしまいます。ベルトの重さも大切な要素なので、普段しているベルトをお聞きしたりもします。内側には、パンチェリーナと呼ばれる布を付けて、うまくお腹にフィットさせるようにします。むしろ難しいのは、ウエストが細くて、お尻が大きい人です」
——よく右か左か、という話がありますが・・・
「左に収めたほうが、構造上はいいのですが、これは個人差がありますから・・・もちろん左右と大きさに合わせて作ります。私の場合、一目見ると大体わかります(笑)。」