Q
「秋冬のおすすめスタイルを見せて下さい」
A
「ポロコートは好きで、何着も持っているよ」
——秋冬だと、どのようなスタイルがおすすめですか?
「ポロコートが好きで、同じデザインでアルパカやキャメルなど、素材違いをいくつか持っている。チェスターフィールドと比べて、ちょっとカジュアルな雰囲気があるところがいいんだよ。ブレザーやタートルネックなんかを中に着ても似合うと思うね」
——ジャケットでおすすめはありますか?
「ノーフォークジャケットなんか、珍しくて、いいんじゃないかな。今あまり置いているところもないしね。ハンティングに使うためのジャケットだから、スポーティな感じがするところがいいね」
——ジャケットのインナーにはどういったものを合わせればいいのでしょうか?
「ノーフォークジャケットのインナーには、タッタ—ソールなんかのウールとコットンの混紡のシャツがいいだろうね。それにウールのタイをして、グレイフランネルのパンツを履く。変わったところだと、アスコットシャツというのがある。これは衿の代わりにスカーフが付いているシャツで、1960年代くらいはいろいろな店で置いていたけれど、今ではほとんど見かけなくなってしまった。作ってくれるところがなくなっちゃったんだよ」
——今お召しの帽子とステッキも、素晴らしいものですね。
「帽子は信濃屋の先代の社長がオーダーしたもので、もう80年以上前のものだよ。チェコスロバキアのフッケルというメーカーで作られている。戦前の帽子は、チェコ製が一番だったんだ。ステッキはスネークウッド製で大変貴重なものだ。今ウチの店にも一本だけ売り物があるよ。普通だと100万円以上するから、これは安いと思うな」