ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

教授に聞いた、いまのトレンドまるわかり!
BEAMS F 中村達也


Q

「シューズはどんなものがトレンドですか?」


A

「とにかくタッセルをおすすめします」

左:ブラックのタッセル・スリッポン。7万9000円、中:ブローギングの施されたタッセル。8万2000円。右:オーソドックスな英国調シルエットのセミブローグ。7万9000円(すべてクロケット&ジョーンズ/ビームスF Tel.03-3470-3946)

——お洒落の要は靴だと言われますよね?

「足元もやはり英国の流れを受けて、オーソドックスな英国靴タイプが主流です。イタリアでは、特にチャーチ、トリッカーズ、クロケット&ジョーンズあたりが大人気です。その中で、特に注目したいのはタッセルなんです」

——なんだか昔々に履いていたことがあるような・・

「かつてアイビーが流行った時代に、タッセルのブームがありました。もともと英国では、タッセルはスーツには合わせないのです。しかし、フランス、イタリアそしてアメリカでは、スリッポンのなかでは最もドレッシーなもの、という位置づけで、スーツにも合わせていたんですね。現代ではスーツからカジュアルまで、何にでも合わせられる万能靴となりました」

——素材はどんなものがいいですか?

「スエードよりも表革のほうが今の気分ですね。スエードはあくまでも“ハズシ”で、表革のカーフこそ正統ですから。今回紹介しているクロケット&ジョーンズのタッセルは、アメリカのオールデンのものにちょっと似ていますよね。実はクロケットとオールデンの社長は旧知の仲だそうです。だから、ちょくちょく情報交換をしているらしいですよ」


Q

「今風のスタイルに似合う鞄は?」


A

「これまた往年の英国を思わせる、カッチリしたものを」

左:ブライドルレザーで作られた、英国正統ブランドによるブリーフケース。7万4000円(グレンロイヤル)、右:イタリアのフェリージによるカーフ製ブリーフケース。10万円(フェリージ/ビームスF Tel.03-3470-3946)※2017年秋冬商品。

——英国調が注目されているのはわかりましたが、こういったスタイルにはどういう鞄が似合うのでしょうか?

「やはりクラシックなテイストの鞄がいいですね。従来のような格好をしていても、こういったモノをひとつ持つだけで、コーディネイト全体が今風に見えるものです。今シーズンは、イタリアのブランドからも、クラシックなタイプが出て来ています。フェリージのものは70年代の復刻だそうです。またブライドルレザーで出来たグレンロイヤルのものはビームスの別注品です。クラッチってずっと持っていると疲れるじゃないですか。そこで持ち手が付いているところがミソなのです」

アクセントとしてクラシックなクラッチを持つと、コーディネイト全体が今風に見える。

Q

「小物類で注目したいのは?」


A

「カラーバーとストールは、ぜひおすすめしたいアクセント小物です」

シャツのカラーに挟んで使うカラーバー。久々のリバイバルだ。ゴールド2000円、シルバー3000円(ともにビームスF/ビームスF Tel.03-3470-3946)

——お手ごろ価格で使える小物はないですか?

「カラーバーはいかがでしょうか? 襟元を小さくまとめることができます。アメリカン・ブリティッシュが流行った時代に好まれた、クラシックなアイテムです。レギュラーカラーやラウンドカラーのシャツに使えます。このカラーバーは日本製なのですが、これを作れる職人さんは、もはや日本で一人しかいないのだとか。早めに入手しておいた方がいいかもしれません」

クラシックな意匠のストール。シルクプリントとカシミアのリバーシブル。価格未定(ジョン コンフォート/ビームスF Tel.03-3470-3946)※2017年秋冬商品。

——巻き物などは。どうでしょうか?

「従来の首元でぐるぐる巻く派手なスカーフより、今年はクラシックなプリントスカーフに注目です。昔、古着屋でよく見たような、クラシックなタイプですね」

——巻き方はどうすればいいのですか?

「巻かないで、シンプルに垂らすほうがいいと思います。スーツやコートに、さらりと合わせる感じです」

クラシックなシルクプリント・ストールは、巻かずにさらりと垂らす感じで。

松尾健太郎

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