ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

教授に聞いた、いまのトレンドまるわかり!
BEAMS F 中村達也


Q

「カジュアル・アイテムで目立つのは何ですか?」


A

「モックネックが復活しました」

タートルより短い、モックネックに注目。何にでも合わせられる汎用性が魅力。右:ホワイトのニット。2万円(アンドレア フェンツィ)、中:ブラウンのニット2万2000円(グランサッソ)、左:ネイビーのニット。2万3000円(ルトロワ/ビームスF Tel.03-3470-3946)※2017年秋冬商品。

——カジュアル・アイテムで、目立ったものはありますか?

「タートルネックと並んで、2017年秋冬はモックネックが出て来ています。モックネックはいわゆる折り返さないタートルネックのことで、昔はハイネックとも呼んでいました。これは、どちらかというと、モード系のブランドからの流れではないでしょうか? クラシックとモードって、一見違うジャンルのようで、実はリンクしているのです。モードで流行ったものが、数シーズン後にクラシックに降りてくることもよくあります。ハイゲージやミドルゲージのものを、シャツ感覚でジャケットに合わせて下さい」


Q

「最後に“これぞ”というトレンドをひとつお願いします」


A

「金ボタンのブレザーが復活しそうです」

左:フランネル製のダブルブレステッド・ブレザー。12万7000円(デ・ペトリロ)、右:サージ製のブレザー。11円(タリアトーレ/ビームスF Tel.03-3470-3946)※2017年秋冬商品。

——何かもうひとつ、「これぞ」という注目のトレンドはありませんか?

「久々に金ボタンのブレザーが戻って来ました。しかもダブルブレスト。レジメンタル・タイと一緒で、業界に古くからいる人は、皆「懐かしいねぇ」と言っています(笑)。英国調にチェンジポケットなど付いていますが、仕立ては柔らか。プリーツパンツと合わせたり、デニムやタートルネックを合わせてもいいでしょう」

——確かに懐かしいアイテムですね。昔、一世を風靡しました。

「ネイビーブレザーは、私がまだビームスFの店頭に立っていた頃、死ぬほど売れたアイテムです(笑)。これに限らず、今回ご紹介したトレンドは、実はすべて、1980年代後半から90年代にかけて流行ったもののリバイバルなんです。お年を召した方には懐かしく、若い方には新鮮なんですね」

——おっしゃる通りです。われわれも年を取りました(笑)。今回はありがとうございました!


BEAMS F

エンリッチmatsuo2003_14
クラシック系セレクトショップの草分けにして名店。上質で着心地のいいテーラードと高品質なカジュアルを揃える。現代的にアップデートされた、スタンダードを特徴とする。

東京都渋谷区神宮前3-25-14 1F・2F
Tel. 03-3470-3946
営業時間:11:00~20:00
不定休
http://www.beams.co.jp/


※掲載した価格は、すべて税別

撮影= 小澤達也

松尾 健太郎 (まつお けんたろう)

THE RAKE 日本版編集長、クリエイティブ・ディレクター
株式会社世界文化社にて、月刊誌メンズ・イーエックス創刊に携わり、クラシコ・イタリア、本格靴などのブームを牽引。‘05 年同誌編集長に就任し、のべ 4 年間同職を務めた後、時計ビギン、M.E.特別編集シリーズ、メルセデス マガジン編集長、新潮社 ENGINEクリエイティブ・ディレクターなどを歴任。現在、インターナショナル・ラグジュアリー誌“THE RAKE”日本版編集長。

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松尾健太郎

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