ENRICH(エンリッチ)

The Style Concierge

世界のカモシタに聞いた「お洒落上級者」になるためのヒント


Q

「今シーズンおすすめのスタイルを教えて下さい」


A

「カモシタを中心に、注目の5つのスタイルをご提案します」

【おすすめスタイル1】
春夏にもツィードを着る

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リネンのチェック・ジャケット 6万5000円(カモシタ ユナイテッドアローズ)、パンツ3万円(オーラリー フォー ユナイテッドアローズ)、べルト1万3500円(ハーディー&パーソンズ/以上ユナイテッドアローズ△原宿本店Tel.03-3479-8180)

——それでは、具体的に今季おすすめのスタイルを教えて下さい。

「まずはチェックのジャケットを中心としたコーディネイトです。サマー・ツィードとでも言うべき、ざっくりとした素材感を持っています。このように表面がザラザラしているものは、今までは秋冬の素材に多かったのですが、今シーズンは、春夏でも多く見られます」

——チェックのジャケットは、着こなしが難しそうに思えますが・・

「全身を同じトーンでまとめるとうまく行きます。この場合はブラウン系ですね。それからチェックに使われている色を、他のアイテムで拾うと、全体がまとまってうまくいきます」

——ポイントはスカーフですね?

「襟付きのシャツではなく、素肌にニットを着て、ジャケットを羽織るというコーディネイトが流行っていますが、何か物足りなくなりがちです。その場合、首元にスカーフを巻くのがおすすめです」

——巻き方は、どうすればいいのですか?

「細長く折り畳んで、一重に結べばそれでいいんですよ。いかに無造作に見せるかが鍵です」

【おすすめスタイル2】
春夏にもコーデュロイを着る

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サマーコーデュロイのジャケット10万円、ピンクのセーター2万円(ともにカモシタ ユナイテッドアローズ)、ストール2万8000円(ファリエロサルティ/以上ユナイテッドアローズ原宿本店Tel.03-3479-8180)

——次のジャケットはコーデュロイですか? これは秋冬の素材だと思っていましたが・・

「これはサマーコーデュロイといわれる素材です。生地のウエイトが軽く作られており、春夏向けなのです。手触りも全然違いますよ」

——本当ですね。普通のコーデュロイと違って、手触りがさらっとしています。

「今シーズンは、先ほどのツィードもそうですが、表面感のある素材がトレンドなのです。今まで秋冬だと思われて来た素材が、春夏にも使われています」

——コーディネイトはどうすればいいのですか?

「春夏なので、赤青白を使ったトリコロールでまとめてみました。ちょっとマリンっぽい雰囲気ですね。トリコロールは、絶対に失敗することのない定番のカラーリングです」

【おすすめスタイル3】
英国のカントリーテイストを

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ニットベスト2万3000円(サラ/ユナイテッドアローズ△六本木ヒルズ店Tel.03-5772-5501)、バンドカラーのシャツ1万9000円(カモシタ ユナイテッドアローズ/ユナイテッドアローズ△原宿本店 Tel. 03-3479-8180)、ショーツ3万8000円(カシミ/以上ユナイテッドアローズ△丸の内店 Tel.03-5224-8051)

——今度はベストを合わせたスタイルですね。このシャツには襟がありませんね?

「バンドカラーと呼ばれるタイプで、昨今多く見られます。昔の英国の農夫が着ていたようなタイプです。ブリティッシュ・カントリーなテイストがいま注目されています」

——合わせてあるベストはチルデンタイプですね。懐かしい!

「映画『炎のランナー』に出てくるようなアイテムです。こちらは同じ英国でも、ちょっと貴族的なアイテムです。しかし、現在のモノは昔と違って、カラーリングがヒネってあります」

——ボトムスはショーツですが、ずいぶんと太いタイプですね。

「今季は、従来のバミューダのようなスリムなショーツではなく、グルカショーツのようなボリューム感のあるものがおすすめです」

——ところで、『炎のランナー』以外にも、鴨志田さんがおすすめする映画はありますか?

「スタイルを勉強するためにいい映画はたくさんありますが、あまり古いヤツだと、一般の方は退屈してしまうのではないですか? 映画としての面白さまで考えると、ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの出演した『スティング』がおすすめです。ストーリーが面白いし、出てくるスタイルもリアリティがあって素晴らしいものです」

【おすすめスタイル4】
ソラーロのスーツに挑戦する

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ソラーロのスーツ15万円(ソブリン)、シャツ2万9000円(メゾン ジェジア)、チーフ6000円(ニッキー)シューズ6万4000円(ボードワン&ランジ/以上ユナイテッドアローズ原宿本店Tel.03-3479-8180)

——不思議な光沢のあるスーツですね。ベージュ、緑など、いろいろな色が混ざっているようで、角度によって色が変わります」

「これはソラーロと言われる英国の伝統的な素材です。まるで玉虫のような光沢感が特徴で、イタリアでも人気が高く春夏の定番素材となっています。私自身も大好きな素材です。このスーツはユナイテッドアローズの定番商品で、毎年リリースし、必ずヒットする人気アイテムです。今シーズンはダブルブレステッドにしてみました」

——着こなしが難しそうですが・・・

「確かに難しいとは言えますが、だからこそ魅力があるのです。ファッションでは、時に挑戦することも必要ではないですか? その点では、女性にも似ています。ちょっとクセのある美女をモノにすることによって、自分自身も成長するじゃないですか・・(笑)。実際には、シンプルな色合わせを心がければ、大抵は成功します。ソラーロは、基本的には、どんな人でも似合う素材です」

【おすすめスタイル5】
リゾートで羽織りたいガウン

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ガウン2万8000円(プ△ル ムールト)、ポロシャツ2万6000円(ジョンスメドレー/以上ユナイテッドアローズ原宿本店Tel.03-3479-8180)

——これは、まるでバスローブのように見えますが・・・

「これはフランス製の本物のバスローブです。実はファッションの世界では、ガウンやパジャマのようなアイテムを、コーディネイトに取り入れるのが流行っているのです。こういったアイテムを、スプリングコートのように羽織れたら素敵ですね」

——これで街を歩くのは、ちょっと・・・

「リゾート地でなら、気負いなく着られると思います。欧米のお金持ちのように、こういったアイテムをさらっと着られたら、とてもカッコいいですね。ぜひ挑戦してみて下さい」

松尾健太郎

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