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いま復活する、フランス生まれの高級車

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唐突だが、昨年ひとつカーブランドが誕生したのをご存知だろうか。その名は“DS”。2014年6月1日、シトロエンから分離して新しいブランドが立ち上がった。シトロエンが所属するPSAグループは他にプジョーがある。つまり、プジョー、シトロエン、DSといった3つのブランドが構築されたわけだ。

カーブランドは時としてこんな生まれ方をする。1989年のレクサスやインフィニティがそうであるように、既存のメーカーから分離するパターンは少なくない。異なるマーケットにアプローチするには合理的な手段となるであろう。

ただ、いくつものブランドを抱えるのにはお金がかかる。ブランドのアイデンティティを保つため、ディーラーネットワークから別モノを用意しなくてはならないからだ。景気のいいときはいいが、ワルくなるとブランドの統合なんて例も過去にはいくつもある。いまも名残惜しいのはGM系のポンティアックやオールズモビル、フォード系のマーキュリーやクライスラー系プリマス。齢50過ぎの世代には強いアメリカを象徴する憧れのモデルがいくつもあった。

それはともかく、DSが誕生した。コンセプトは「フランス高級車の復活」である。そもそもDSは1955年に生まれたシトロエンDSというクルマをモチーフにする。

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1955年に生まれたシトロエンDS

このクルマは当時フランス大統領も愛用していた高級車だ。だが、その後後継となったCXやGS、BXは路線を大衆方向へ移行。DSとは異なるベクトルへと進んで行った。

今回そんな当時のシトロエンDSのコンセプトを受け継ぐようにこのブランドは生まれた。まさにシトロエンDSへのオマージュといったところだろう。

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そして今年、そんなシトロエンDSの生誕60周年を祝う機会に、DSブランドの認知度アップを兼ねて大掛かりなイベントが行われた。場所はシトロエンのお膝元でもあるフランスはパリ。そこに世界各国のメディアとシトロエンDSオーナー、ファンをごっそり集めた。

九島辰也

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