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フェラーリ
カリフォルニアT HS

さて、そのカリフォルニアT HSだが、今回は徹底的にドライビングフィールにこだわった。エンジン始動時のブリッピングサウンドから2000〜4000回転域の加速性能、それとシフトチェンジのフィーリング、ワインディングでのパフォーマンスなどだ。安全性の向上ととともに俊敏な応答性に的を絞った。

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具体的にはサスペンションのセッティングやギアボックスのコンピューター制御変更、新エグゾーストシステムなどを導入している。なので、出だしから排気音とともにかなりの加速感を得る。正直最近カリフォルニアTのステアリングを握っていないが、微かな記憶を辿ると「こんなに速かったっけ?」という感じだ。コーナーでのロール角は抑えられ、ハンドリング応答性は高まり、操舵角は少なくなる。つまり、「よりフェラーリらしく」というのをキチンと具現化した。初期のカリフォルニアとはもはや別モノである。

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というのが今回のイタリア試乗であるが、このクルマがオープントップであることも忘れてはならない。地中海を臨むワインディングを乾いたフェラーリサウンドを耳にしながら走るのにオープンは最適。ドライバーズシートはまさに特等席だ。カリフォルニアという名前だが、いやはや地中海もよく似合う……。

九島辰也

九島 辰也 (くしまたつや)

モータージャーナリスト兼コラムニスト/ 日本カーオブザイヤー選考委員。「Car EX(世界文化社)」「アメリカンSUV/ヨーロピアンSUV&WAGON(エイ出版社)」編集長「LEON(主婦と生活社)」副編集長を経て、現在はモータージャーナリスト活動を中心に様々なジャンルで活躍。2015年からアリタリア航空機内誌日本語版編集長、2016年から「MADURO(RR)」総編集長もつとめる。

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九島辰也

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