エンジンは先に記した6.75リッターV8ツインターボが採用される。最高出力は537ps、最大トルクは1100Nmというから恐れ入る。ついでに記すと、0−100km/h加速は4.9秒、最高速度は305km/hに達する。コンチネンタルGT系と違うのは後輪駆動というところだろうか。この辺も伝統的なモデルとしてのこだわりを感じる。
そんなスペックを右足のアクセルでコントロールするのだから、楽しくないわけがない。出だしからドーンと大きなボディが軽々と加速し、コーナーをひらりひらりと駆け抜ける。ハンドリングはしっかりしていて、このクラスでイメージするフワフワしたところはない。特に今回はエアサスをコンフォートにしてもそう思えた。特にスピードだからだと思われるが、コンフォートでもかなりしっかりしたリジッドな走りを見せる。
そしてそれをスポーツモードにすればさらにイメージは変わる。5mを余裕で超えるボディを動かしている気は薄れ、まるでレーシーなGTカーを運転している気分になる。いやはや恐ろしいほど過激だ。とはいえ、乗り心地が硬過ぎたり、段差でドン!とお尻を突き上げられたりすることはない。そこはベントレーの真骨頂。上品な仕上がりとなる。
というのが、今回の試乗のシュートインプレ。
まぁ、正直別世界のクルマだけに感心するところだらけ。インテリアだけで一冊本が書けそうなくらいのウンチクがある。なので、興味を持った方はじっくり時間を持って接するといい。きっとどこのメディアにも書いていないさらにディープな世界が待っているに違いない……。