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テスラ モデルX

走行ルートは都内から東名高速で西へ向かい、秦野中居インターで高速を出て、鶴巻温泉 元湯「陣屋」旅館でランチをとり折り返すと言うもの。ついでに少し山の方へ向かいワインディングも試してみた。

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結論から言うと、全長5m以上、ワイド2m以上あるボディがやたら小さく感じられた。大きなクルマをのっそのっそと走らすのではなく、身軽にスタートし軽快に加速する。そこで車両重量をチェックすると、なんと2468kgあった。明らかにモデルSより重い。が、逆に軽く感じさせるから不思議だ。

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その理由を分析すると2つのことが言える。ひとつは電気自動車ならではのトルクがそう感じさせること。もうひとつはクルマとしての基本骨格が進化していること、である。試乗車はP90Dというモーター出力フロント262ps、リア510psの強力バージョン。トルクもスーパーカー並みなので車両重量をそれほど感じさせずにボディを走らせることができる。

ただ、個人的に興味を持ったのは後者。ご存知のようにテスラは生粋の自動車メーカーではないし、クルマをつくり続けてきた歴史もない。が、基本的な運動性能は確実に上がっていて、走らせるのが楽しくなっているのだ。きっと、設計、開発の時点で大きな進歩があったのだろう。機会があればその辺を取材したいものだ。

といったのが今回のファーストインプレッション。どうやら思った以上にテスラは進化している。

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せっかくモデルXに乗ったのだからもう一度モデルSをテストドライブしてみようと思った。その違いを再確認したいからだ。ルートはもちろん、都心から程よい距離にある陣屋往復。今度は一泊してみることにしようか……。

九島辰也

九島 辰也 (くしまたつや)

モータージャーナリスト兼コラムニスト/ 日本カーオブザイヤー選考委員。「Car EX(世界文化社)」「アメリカンSUV/ヨーロピアンSUV&WAGON(エイ出版社)」編集長「LEON(主婦と生活社)」副編集長を経て、現在はモータージャーナリスト活動を中心に様々なジャンルで活躍。2015年からアリタリア航空機内誌日本語版編集長、2016年から「MADURO(RR)」総編集長もつとめる。

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九島辰也

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