トレッキングで辿り着いた山頂で絶景アフタヌーンティー。
カートを呼ぶこともできるが、清廉な空気を感じながら坂をくだる。向かう先は、山々の迫力をあらゆる角度から楽しめる一面のガラス窓に囲まれたレストランだ。ローカルフードを洗練させて提供するのがシックスセンシズ流。ブータン料理の特徴はなんといっても唐辛子(エマ)。「世界一辛い料理」として知られ、チーズとともにカレーのようにご飯にかけて食べる。付け合わせの野菜やキノコ類も多種多様だ。最近、日本でよく見かけるブータン産のマツタケもこの辺りで採れるという。
ブータンで、ツーリストを待つのは、どこまでも広がる広大な自然と、祖国の文化と伝統を大切にする祈りと信仰の場。まずは、標高2700メートルのロッジからトレッキングに向かう。本格的な山登りではないが、高山病には気をつけながらゆっくり1時間ほどかけて山頂に到着。
360度視界が開ける先にはヒマラヤの山々。そこに待っていたのは、優雅なサプライズだった。ブータンの人々が大好きな地元の酒、軽食、マサラ茶などで仕立てられたアフタヌーンティーが用意されている。テーブルにはバラの花も添えられていた。
自然をホテルステイの魅力的なリソースとして編み出された「シックスセンシズ」ならではの粋なリトリートである。
ホテルにもどると、疲れを和らげるブータン伝統のホットストーンバスが準備されていた。バスタブをハーブで満たし、その中に浸かっていると、dotsho(ドォツォ)と呼ばれる赤く燃える大きなホットストーンがどんどん投入される。体の芯から温まることのできる石焼風呂で翌日疲労は残っていなかった。「明日の朝は、ヒマラヤを眺めながらの瞑想やヨガに参加してみようか」