エアモビリティの交通プラットフォームを開発する株式会社AirXは、株式会社西武ホールディングスと協業し、「東京―下田・箱根」間のヘリ直行便を期間限定で提供すると発表した。
AirXは小型航空機の運賃を現実的な価格にすることで、中距離移動に最適な選択肢を提供したいとしている。昨年10月、西武グループのオープンイノベーションプログラム「Biz Lab Accelerator 2017」に採択されたことをきっかけに、同社は西武グループと共に航空機イノベーションを見据えた次世代交通ビジネスに挑戦している。
直行便を運航する静岡県下田市と神奈川県箱根町は、毎年の夏休みシーズンに道路の慢性的な渋滞発生が課題となっている。今回の協業により、西武グループの運営するホテル、ゴルフ場に併設するヘリポートを活用することで、ヘリで景色を眺めながら早くて快適な移動体験を提供するという。
東京から下田まで、最も道路が渋滞するお盆の時期は自動車で7時間かかる場合もあるが、ヘリの所要時間は約55分。また1人あたりの料金は32,900円で、これはヘリチャーター市場価格の約3分の1の水準だという。
同じく東京から箱根まで、混雑期は自動車で3時間以上かかる場合があるが、ヘリでは約35分で移動できる。また1人あたりの料金は19,800円で、市場価格の約5分の1でだという。
今回の取り組みにより、箱根や下田といった身近な観光地に行くことの多い都心のファミリー層などにも、空の移動の快適さや利便性を知ってもらう機会にすることを目指すという。AirX社は次世代交通イノベーションを見据えて「空を身近に活用できる世界」を構築していくという。