ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントサービスの付加価値を見出す本連載。今回は、環境省が2022年4月から始める「グリーンライフポイント」について紹介する。(1/3から読む)−−−
環境配慮に対するポイント付与
「グリーンライフポイント」とは?
近年は企業だけではなく政府・自治体によるポイント活用も進んでいます。マイナンバーカードを通じて予約・申し込みを行い、選んだキャッシュレス決済サービスで買い物・チャージをすると利用金額の25%分のポイントを付与する、総務省による「マイナポイント」は記憶に新しいところ。地域の店舗や商店街の買い物などの使うことができる「自治体ポイント」も徐々に普及しています。
2022年4月からは、環境省が日常の環境配慮に対してポイントを還元する「グリーンライフポイント」事業を始めます。同省といえば、小泉環境相の旗振りにより昨年7月にはプラスチック製買い物袋を有料化したり、来年4月にはスプーンやフォーク、ホテルのアメニティなども有料化する見通しですが、今回のポイントプログラムは施策を後押しするために実施するようです。
例えば、いまはトクホや機能性表示食品は一目でわかるようにパッケージにマークなどが表記されていますが、環境に配慮した容器もわかるようにした商品を買うとポイントを付与。他にも、プラスチック製のスプーンなどの受け取りを断る、販売期限の迫った食品を買う、太陽光など再生エネルギーの電力に切り替えるなど、日常生活における脱炭素行動にインセンティブを与えます。ポイントの付与対象は環境省が定めた「ゼロカーボンアクション30」に該当したり、食の地産地消など、ライフスタイルに関連するあらゆる環境配慮行動とされていて、「省エネリフォーム」「働き方の工夫」「フードロスの削減」「服を大切に長く使う」などが含まれます。今後、どういったアクションにポイントを付与するのか議論が進められるでしょう。
なお、ポイントは独自のプログラムを新たに作るのではなく、スーパーやコンビニ、家電量販店など既存のポイントサービスに上乗せする見通しです。