ポイ探の菊地崇仁氏が、エンリッチ読者のライフスタイルにマッチするクレジットカード、あるいはポイントサービスの付加価値を見出す本連載。今月は秋以降になって新たに登場したクレジットカードをお伝えするとともに、今年のカード環境を総括する。−−−
エンリッチ読者の皆さま、ポイ探の菊地です。前回は「三井ショッピングパークアプリ」や「みなとみらいポイントアプリ」など、特定の店舗ではなく商業施設全体の利用でポイントがたまるサービスを取り上げました。カードではなくスマートフォンで管理するので使いやすく、なかには決済機能を搭載したアプリもあるので、財布を出す手間を省くこともできます。今後も、同様の取り組みは広がっていくのではないでしょうか。環境省が来春から始める「グリーンライフポイント」についても紹介しましたが、こちらは詳細が分かり次第、続報をお伝えいたします。
LUXURY CARDから
入会金制の新カードが登場
今回は、秋以降に新たに登場したクレジットカードの情報から始めます。その一つが、Mastercard最上位でメタルカードを発行することでお馴染みの「LUXURY CARD(ラグジュアリーカード)」による、「Mastercard Black Diamond」(以下、ブラックダイヤモンド)です。
米国発の同カードは2016年に日本に参入し、「Gold Card」「Black Card」「Titanium Card」の3グレードを展開していて、年会費は5万5000~22万000円の幅。利用者の平均年収は1700万円と、エグゼクティブを中心に利用されています。
これらに加えて登場したブラックダイヤモンドは、米国や中国に先駆けて11月から日本で申し込みが始まりました。他のグレードと同じく金属製のカードですが、券面左上には天然ダイヤモンドを埋め込んでいます。
最大の特徴は、同カード初で入会金制度を設けたことで、その金額は110万円。これに年会費66万円がかかります。完全招待制で招待基準は明らかになっておらず、これに伴いいままで最上位クラスで招待制だったゴールドカードは申込制に移行するといいます。
気になる特典ですが、ポイント還元率は2パーセントで、コンシェルジュは3名のチーム体制で顧客をサポート。大手エアライン国際線特典航空券の日本-ハワイ便往復ビジネスクラス相当のマイルの進呈、ハイブランド通販サービス「GILT(ギルト)」の担当者の個別ヒアリングにより提供する15万円相当のカスタマイズギフトなども予定されています。加えて、予約の取りづらいレストランの案内や宿泊優待の拡充、経営者同士のコミュニティやビジネスマッチングの強化も図られるそうです。いまだ明確ではないところもあるので、こちらも詳細がわかり次第、本コーナーで取り上げます。
なお、日本上陸5周年を迎えた同カードは、さまざまな優待も発表しました。例えば、これまでゴールドカード会員限定のコンシェルジュがリアルタイムの応対するチャットサービスを、2022年1月以降はブラックカード会員も利用できるように(平日日中のみ)。24時間365日、eメールでのリクエスト受付はチタンカード会員も利用できるようになります。
2022年3月末までの期間限定ですが、JALマイルへのポイント移行が、年間1万5000ポイント(4万5000マイル)の上限なしで利用でき、22年1月以降には事前に日程と場所を案内のうえ、当日はラグジュアリーカード社員がホストになり会員同士をつなぐ「法人特化型ソーシャルアワー」も開催します。全国10か所以上の会場で会員限定のメニューを楽しむことができる「ラグジュアリーラウンジアワー」に関しても、関東と関西の数か所で追加料金足に、ドンペリなどハイグレードのアルコールを提供するそうです。
−−−新たにラインナップに加わった、ラグジュアリーカードのブラックダイヤモンドは、エグゼクティブを中心に話題になりそうだ。次回も、個性的なクレジットカードを紹介しよう。