「時間とは万人に共通に与えられたもの。自分で作り出すものだと思います」
*この記事は2016年1月に掲載されたものです。
2013年の初競りで、222キロの青森・大間産クロマグロが史上最高額の1億5540万円で競り落とされた。「築地市場でのマグロの初競りで、キロあたり70万円!」大きなニュースとして扱われた。このクロマグロを競り落としたのが、世界初の年中無休24時間営業の寿司チェーン店『すしざんまい』を展開する(株)喜代村の代表取締役社長が木村清氏だ。
貧乏のどん底を知り、辛酸をなめつくすも、裸一貫から急成長企業を興した木村氏。各国の大使や大臣といったVIP級の来訪客も多く、日々多忙をきわめる。時間の大切さを身に染みて感じているはずだ。そこで、氏にとっての「時間」について聞いてみると、「みんなに共通に与えられたものです。誰にとっても1日は24時間です。ですからビジネスでもプライベートで楽しむ時間でも、時間とは自分で作るものだと考えています。プライベートで仲間たちと過ごす時間や、家族とのひとときも大切ですから」と開口一番述べた。
このインタビュー当日(2015年12月9日)、木村氏の腕には、航空パイロットのための計器としての製品を供給してきた歴史を誇るブライトリング(スイス)のクロノグラフ(ストップウオッチ∔積算機能付きウオッチ)が輝いていた。
「若いころに憧れたブランドです。現在はあまりブランドへのこだわりなどはなくて、スキューバダイビングや釣り、ゴルフなどもやりますから、防水機能が高いものなど、その時そのときにマッチする時計に換えたりしています。この前、日本製のセイコーも買いましたよ」といい、続けて、「私には体内時計があって、昔から大切な予定の5分前には自然に気が付くんです。だから起業してから5年くらいは、腕時計自体を着けなくても平気でしたね。時間はとにかく大切なものですから、人との約束では5分前に到着するように心がけてきました」と話してくれた。