前回に引き続いて今回も、マレーシアの首都クアラルンプール(KL)で活躍する日本人について紹介したいと思います。今回は、私たちのシンガポール法人が、マレーシア不動産の紹介で提携しているアジア・プロミネント・キャピタル・ネットワーク社の社長である池田諭さんです。
池田さんは、大手外資系金融機関や投資ファンドで不動産投資に関わった後に、クアラルンプールの不動産市場に可能性を感じて2010年にマレーシア人2人と、個人投資家向けの不動産投資コンサルティング会社を立ち上げました。2012年に、シンガポールに移住していた日本人富豪の方と知り合い、彼の下で陣容を拡大した会社を買収し、現在はマレーシア不動産の仲介業で日本の不動産業者の中では最大手となっています。
池田さんは、KLの一番の魅力はクオリティの高い生活を、シンガポール、香港など他のアジアの主要都市と比較して安くすごせることにあると考えています。ただ、KLを中心として経済発展とともにコストが上がってきており、マレーシアリンギットも3年程前には1リンギット=25円前後だったのが今は30円前後まで円安となってきているので、日本と比較したときの割安感はなくなってきています。
日本のメディアなどでは夢の海外リタイア生活として、マレーシアであれば日本の3分の1ほどのコストで快適に暮らせるとしてよく取り上げられていますが、ここまでの生活費の割安感は既にないと話しています。統計でも、1人あたりGDPでみると日本の約3.3万ドルと比較してマレーシアは約1.1万ドルと約3分の1ですが、KLに限ると約2.5万ドルと日本全体の8割くらいにまで伸びてきています。
先日も、池田さんのところに日本のテレビ局が取材に来たそうですが、思ったほど生活費が安くないとがっかりされたそうです。そこで、池田さんはKLの魅力を安さではなく、ハイエンドな生活がおくれるところにあることを、伝えていきたいと考えています。
仲介する物件も初期は低価格のものも扱っていましたが、今は徐々にハイエンドのものを中心にしています。KLには5つ星ホテルのコンシェルジュサービスが受けられる高級物件が続々と完成する予定で、そのクオリティの高さから弊社のお客様にも人気となっています。