スマホですべて完結する効率的なシステム
シンガポールの日本人コミュニティでは、ワクチン接種が始まった当初に外国人が後回しにされるとか、有効性が低いけれども中国政府がシンガポールに無料で送付してきたシノバックなど中国産のワクチンしか接種できない等のうわさが飛び交いましたが、上記のようにシンガポール市民と全く同じ条件での接種となりました。
予約から接種するときの流れでもICTの利用が進むシンガポールらしくきわめてスムーズでした。シンガポールでワクチン接種を担当するMOH(保健省)から、自分の年齢が接種対象になったタイミングでID番号と紐づけられているスマホにSMSで案内が来ます。予約を希望する場合はSMSに記載されているリンクを1クリックすれば予約サイトに飛べ、シンガポール20ヵ所ほどある会場から便利な場所を選び予約できます。
私は40代前半が接種対象になったタイミングですぐに申し込んだところ、翌日の夕方に近所の会場で接種できました。ファイザー/バイオンテックとモデルナのワクチンが会場ごとに分かれています。この2つのワクチンの違いは専門家に聞いても全ての飲み物の中でコカコーラかペプシコーラを選ぶくらいの軽微な違いと話していたので、株主であるモデルナを選びました。
予約をすれば会場と時間帯が記載されたSMSが来て、当日会場に行きそのSMSを見せればスムーズに入場できます。会場に入ると整理番号が渡され体育館のような場所にきちんとソーシャルディスタンスを保って並べられた椅子に座って、モニターに自分の番号が表示されるまで待ちます。
10分ほどで自分の番号が表示されると各会場に30ほど用意されたブースの1つに案内されて、アレルギーなど最低限の質問に回答すればすぐに接種です。筋肉注射でほとんど痛みもなくあっという間に接種が終わり、副反応がでないか30分間会場で待ちます。副反応待ちの会場のほうが混雑していましたが、シンガポールらしくあらゆる人種の人々が静かに待っている様子が印象的でした。
接種から30分が経過するとまた整理番号がモニターに表示されて、特に症状がなければ家に帰れます。