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マイナス金利時代の銀行・証券会社の活用法 2/3

セブン銀行

流通大手、セブン&アイHD傘下のセブン銀行では、同グループが展開する電子マネー「nanaco」に移行できるポイント「nanacoポイント」が貯まるサービスを実施しています。具体的な内容は次の通りです。

●給与/賞与の振込(5件/月、2万円以上/件)=初回500P、2回目から10P/件
●振込入金(5件/月)=10P
●口座振替=10P
●振込出金=10P
●ネット決済(5件/月、オムニ7に限る)=10P
●海外送金(5件/月)=10P

このように、ポイント付与と結び付いた独自サービスを提供する銀行は少なくありません。他にも、KDDIと三菱東京UFJ銀行による、じぶん銀行は、auユーザー限定で、円定期預金金利の上乗せ、ATM手数料と振込手数料の無料、カードローン金利の引き下げ、給与/賞与の受取、au料金、または「au WALLET クレジットカード」の引き落としなどで、WALLETポイントをプレゼントしています。ネット銀行大手の住信SBIネット銀行、ジャパンネット銀行も同様で、取引に対してランク制度、ポイントプログラムを実施、新生銀行の場合、共通ポイントのTポイントが付与される「Tポイントプログラム」を提供しているようです。

ネット銀行だけではありません。静岡県や神奈川県が地盤のスルガ銀行では多岐に渡るインターネット支店を展開していて、「ANA支店」だと、銀行取引でANAマイルが貯まり、Tポイントが得られる「Tポイント支店」、ドコモのdポイントクラブ会員向けで同ポイントが貯まる「dポイントクラブ応援バンク」など、ユニークなサービスを提供しています。

メガバンクも手をこまねいているわけではありません。みずほ銀行の「みずほマイレージクラブ」では入会者の各種預金、MMF・MRF、資産運用商品の取引実績により、ATM時間外手数料無料、コンビニATM手数料無料、振込手数料無料など、様々な特典を用意。三井住友銀行の「SMBCポイントパック」でも、給与振込、クレジットカードの引き落とし、住宅ローンの利用などで、ATMの利用手数料、振込手数料の無料、ポイントも付与していて、貯まったポイントを使えば、各種預金金利に上乗せができたり、各種手数料の支払いにも使えます。こういった取り組みは、他のメガバンクや地方銀行も追随するかもしれません。

ーーーポイントサービスは、いまや銀行にとっても珍しいサービスではない。マイナス金利分を取り戻すという意味でも、活用を検討したいところだ。そして次回4月の最後は、証券会社のサービスを探ってみよう。

菊地宗仁_300

菊地 崇仁 (きくち たかひと)

株式会社ポイ探 代表取締役。大学卒業後、日本電信電話株式会社(現NTT東日本)入社。システム開発に携わる。2002年の同社を退社後、友人と共に起業。ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、2011年代表取締役に就任。現在All About、カカクコム、ECZine、日経トレンディネットへ記事を提供する他、テレビ・雑誌でも活躍中。著書に「新かんたんポイント&カード生活 (自由国民社)」、「できるAmazonスタート→活用 完全ガイド(インプレス)」他。

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